第9話 現代版〜傘地蔵?

誰しもが1度は読んだ事がある『昔話』ですが…幼い頃に『昔話』が『現代で起きたらどうなるのか?』と想像した人もいるのではないかなぁ?

昔話を現代では成立するのか?それとも…昔話は成立しないのか?書いてみよう。

それでは、席について、それでは今回は「傘地蔵」ですよぉ。始まり、始まり…パチパチ。


20××年


新潟県のとある村に、おじいちゃんとおばあちゃんが傘を作って内職の仕事をしていた。


ばぁ〜ちゃん「今日は内職の傘を郵送してくれって言われたから郵便局にいってくるなぁ…50本作ったから。3000円にはなるから帰りに振り込まれたお金で餅何か買ってくるよぉ。」

「そうかい。頼んだよぉ。」

「じゃ、行って来るなぁ…いやぁ、今日は寒いなぁ…雪も降ってきたなぁ。バスは何時だぁ。おぉ、ついているなぁ…5分後だなぁ…。良かった。」

「次は郵便局前です。」

「ピンポーン。降ります。」

「足元注意して下さいねぇ…滑りやすくなってますからねぇ?」

「はい。ありがとう。」

「さてぇ、郵便局に着いたなぁ…あちゃ、今日は土曜日かぁ…休みかぁ…ばぁ〜ちゃんも気付いてくれでば良かったのになぁ…まぁ、月曜日に 出直すかぁ…あちゃ、バスが行ったばかりかぁ。しょうがないなぁ…歩いて帰るかぁ…」

「あれぇ?地蔵様が雪に覆われているなぁ…傘でも、かけるかなぁ。寒そうらしなぁ。あぁ…ダメだ。これは、送るやつだった。返品する失敗作なら大丈夫だなぁ…。まぁ、後で、紛失しましてとか言えば大丈夫だなぁ…。まぁ、後で色々と本部から言われるけど…よし、大丈夫だなぁ…よし、帰ろう。」

「ちょっと、ちょっと、何をしているのぉ?勝手に傘を着けたら困るよぉ。」

「はぁ?」

「はぁ?じゃないよぉ。この地蔵はこの地区の守り神だから、勝手にさわったら困るんだよぉ。持って帰ってくれ。」

「はい。つい、寒そうだろうなぁ〜って思ってねぇ。」

「気持ちは解るけど…企業名が入っているとねぇ…困るんだよなぁ…それに、「パチンコ一番」ってちょっとなぁ…」

「はい、わかりました。すいません。」

「はい、地蔵様、こちらの傘を着けますねぇ…」


ばぁ〜ちゃん、ただいま。

「あれぇ?お餅は?それに、傘まで…」

「ばぁ〜ちゃん、今日は土曜日だよぉ。郵便局に行って、休みだと気付いてなぁ…」

「あちゃ、すっかり忘れていた。ごめんねぇ。寒いから、こたつに入って、ご飯でも食べましょう。」


その後、「パチンコ一番」という、ビニール傘のお礼に地蔵が「パチンコ一番」をマスメディアに動画を送って、「カイジ」のロケ地になったとか…ならなかったとか…真実は闇の中。


おぉ〜い!おじいちゃんは?気になるねぇ?

おじいちゃんは、お地蔵様から守られて幸せになったとか…ならなかったとか…。餅を詰まらせて亡くなったとか…亡くなっていないとか…真実は闇の中。


「めでたし、めでたし。」


「終わり」





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