第三話 10-11
5
「ごめんね~、
色々と波乱尽くめだったパーティーが終わって。
パーティー会場から
「ほら、何てゆうか、
「はあ……」
観察希望って、そういうことだったのか……
ちなみに
さすがに
あと
「だけど、もう、さっきはびっくりしたよ……
「あはは、ごめんごめん。でもおかげで、
「は、はあ……」
「ふふ」
そう笑うと、
「というわけであらためまして……
「え、そうなんですか?」
「うん。
何だろう……何か理由があるのかな。
気にはなったものの、今の俺の関係性ではそこまでは踏み込めない。
ただ、だからあのアルバムに写っていた女の人と〝おかーさん〟は別人だったんだ、と納得した。
「でも、わたしは
「あはは、ありがと、
屈託なく二人で笑い合う様子から、少なくとも
「ところで
「はい?」
「きみの前だと、ほんとに
楽しげにそう言って、小悪魔みたいに
「こんなに
「ちょ、ちょっと、お、おかーさん!」
「ふふふ~」
育ての母親だけあって、
「も、もう、
「え?」
「わたしの部屋だよ。ほら、見せたいものがあるって言ったじゃん。じゃあね、おかーさん。またあとで」
そう言って、とてとてと
「──
「?」
ふいに、
「
そこで
どこか真剣な顔になって
「だからおね~さんから一つだけ、言っておきたいことがあるんだ」
「え、はい」
何だろう?
首を
「女の子っていうのはね、とっても複雑なんだよ」
「え……?」
ぴっと人差し指を立てて、そう言った。
「目に見えているものが全部だとは限らない。そこにあるものだけが本当のことだとは限らない。女の子は役者だからね。タマネギみたいなものかな? 皮を一枚
「は、はあ……」
何の話だろう。いいタマネギの見分け方のコツ?
何だかよく分からないまま、再度頭を下げて部屋を後にした。
この時は何を言われているのかさっぱり分からなかった。
だけどしばらく後になって……その言葉に込められていた意味を、心から知ることになるのである。
ともあれこうして、
・
・
叔母さんである
・
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