第49話追って探すは何者か
死地となった戦場へ向かった。
遅いとわかっている。
それでも、その
己は何者だろうか。
どのつもりだろうか。
そんなことはどうでも良かった。
「
この声は叫ぶ。
もう無い名を呼ぶ。
何処にもその
黒い身を探す。
何処に、何処に?
「夜影!!」
返答はないのだと、わかっていながら叫ぶ。
嗚呼、嗚呼、何処だ。
この目は、何かの情に囚われている。
探せ。
異常だろう。
それでも構わん。
「夜影っ!!」
何が悔しかろうか。
何が、何を、何故?
戦忍であろうっ!
何故、あの一時を、この戦場で。
散っても構わん。
何故だ。
何故。
「夜影…。」
目を見開いて、この首は何処を見る。
情に囚われたまま。
あってはならぬと知っていた。
知っていたとしても、呑み込まれる。
これが、人の情なのか。
それとも。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます