閉ざされた小村で醸される、猛暑の悪夢の如き不気味さ。

豊富な語彙から紡ぎ出されるおどろおどろしい雰囲気が素晴らしい。
まるで読んでる自分の後ろにも何かがあるんじゃないかと錯覚させられました。
ホラーカテゴリを掲げても良いような怖さでしたが、小村の不気味な謎が徐々に明らかになっていく様はまさにミステリといえるでしょう。
そして、背筋の凍るような体験を通して人生の節目を消化する人間ドラマもぐっときました。

でもとりあえず、あくまきは一生食べたくないなと思いましたw。

いや……、もしかしたら私もいつか食べたくなるときが来るのかもしれませんね。