自由を歌え



『選んだ道だ ただ突き進め』めめ

めんどくさいな、もうどこかへいってよ

『欲張らず正しく生きていこう』うう

うるさいなぁ、もう消えてくれ



『烈を崩すな 歩調を合わせて道を行け』

気だるい合図で今日も前習え

『笑みを崩すな ただ穏やかでいなさい』

意味もわからず従って……


天秤ばかり気にして歩けなくなってた

旅の途中なのはわかってる 目的地があるのはわかってるんだ

だけどそれはどこだ? どこを目指してるんだろう

俯いてみて初めて自分の足元が見えた


闘うために生まれたわけじゃないのになあ

歩き疲れてもう一歩も動けないよ

よろよろ立ち上がるたびに思い知るんだ

断崖絶壁 目の前のそれの大きさに


逃げ出したい気持ちを殺して 前に進む



『難しい道の先にこそ栄光の光があるんだ』

だってそこはとても難しいんでしょう?

『動き出さなきゃ始まらない時間を大切に』

逃げこともできないんでしょう?なのに行かねばならないの?


能書きや理由がなくちゃ何もできないや

やりきれなくなってくたばって終い それが人生だよな

なんだってできる気がしてたあの頃は戻らないからさ

さらば愛しき星よ ぼくはもうここで……


出会っても離ればなれを繰り返して

手の中にはもう何も残ってないんだ 嗚呼

雨続きの窓の外にため息を一つ落とした

太陽が恋しい ただ光が欲しい


いつまでも永遠 そんな平穏を望んでいる



ルルル……ルルルル……歌を歌おう

浮かない顔ばかりじゃつまらないから

ラララ……ララララ……口ずさんで

出来損ないのぼくの歌 さすらい迷い足掻くぼくの歌


ただそれが それだけが 『ぼく』だ

抱きしめて抱きしめて 生きてくしかないだろ



路頭にさまよって涙に濡れるぼくに

虹色の傘を 君のその傘を 傾けてくれ


連敗だらけの生涯だ それもいいだろうよ

汚れたって立ち上がって また挑んでく

苦しさだってぼくの、ぼくの、ぼくだけのものだから

ラララララ この道を行こうぜ



全部全部ぼくだけのものだから 自分で見つけ出せ

正解なんて一つだってありゃしないのさ

されど進め 終わりなき旅路


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