心拍数



あなたが僕の心臓です ……なんて

そんな大それた事はいえないよ

君は君の心臓を 僕は僕の心臓を

一個ずつ胸にしまって生きている


だけど君は僕の心臓にとっては

迷惑な事このうえないでしょう

だって普段の何十倍の仕事を

しなくちゃいけなくなるんだから


君がいなければ僕は平穏で

君がいなければ焦ることもなくて

君がいなければ不安にもならず済んで

君を知らなければ僕はこんな風にならなかった


ああ どうしたら伝わるんだろうなあ

君の存在が僕を存在させること

ねえ どう言ったって足りないなあ

このドクドク鳴る音は僕から君へのリズム



あなたのためなら死んでしまえます

こんなセリフの一つですら言えやしない

全てを捧げます 幸せにします

当たり前のセリフですら選べない


だって幸せになるのは僕の方だし

いつでも死にたくないぐらいですし

捧げるも何も僕の心は君のものじゃないか

君が隣にいるだけで僕はこんな風になれる


ああ どうしたら伝わるんだろうなあ

君の存在が僕を存在させること

ねえ どう言ったって足りないなあ

このドクドク鳴る音は僕から君へのリズム



変わりばえのない日々をください

君と過ごす永遠を

神様どうか、どうかお願いします

なんの変哲も無い未来をください

君と終わらない物語を

神様ねえ他には何もいらないから



ああ どうしたら伝わるんだろうなあ

君の存在が僕を存在させること

ねえ どう言ったって足りないなあ

このドクドク鳴る音は僕から君へのリズム

僕のリズム


ああ どうしたって伝えきれないんだよなあ

君の全てが愛おしくてたまらないこと

ねえ きっと言葉なんかに意味はないよ

触れて感じて抱きしめて 君へのリズム

僕の心臓を

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