釈然としない闊歩に合わせる札なければ

瞬きの中に光るネオンが眩しくて少しだけ目を閉じては、大きく深呼吸をした。

フラットな部屋でフラットな行為に及ぶのはもう慣れっこ、なのにマットの感触だけはどうにも慣れない。

狐が笑うみたい、少しだけ。

私が笑うと狐顔。

上っ面の笑顔の私はあなたの奴隷になりました。そしてあなたに快楽を。


今日という日が早く終われと願ってみれば、過ぎ行く日常を寂しく思ったり。

天邪鬼な私。全部私のせいだけど。

きれいさっぱりやり直せるならどこからにしよう、そんな日々。私はまだこれからだってのに。

ネオン街の中歩いてる私、人は綺麗というかしら。カラスや生ごみみたいに見るかしら。

どうだっていいの、それはまあ。気付いた時にはもう遅いの。

今の私がここにいる。それが私の証拠。カツカツ鳴らしたハイヒール意味なんてないのに響かせて、終わった頃には枯れ果てて。

私はあとどれくらいなのかしら?私はあとどれくらい女でいられるのかしら?

永遠に続くように見えたネオン街。私はひとつのネオンみたい。

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