第二章 エレナ、十六歳編

この物語の簡単なあらすじとキャラクター設定まとめ

設定まとめてみました。

第一章のネタバレあり。


【簡単なあらすじ】


 就活中の大学生であった山田茉也は生前、猫を庇って刺されて死んだ。

 そして次に目が覚めると──魔王と恐れられている骸骨頭の魔王の腕の中に!?

 どうやら魔王は転生後の茉也の命を魔王の血を使って救ってくれたらしい。

 そして彼が心優しい魔人だと気づき、エレナと名付けられた茉也は彼を“パパ”と慕うように。


 ──そして十年後、エレナは十歳になり、じゃじゃ馬娘な優しい少女として育っていた。

 魔王や魔族達からの愛情をたっぷり受けた日々とほんの少しの冒険を経験し、彼女は魔王の治める魔物の国「テネブリス」を守ると決意。

 一方で、かのシュトラール王国という人間の国では勇者が四人揃うと魔王を倒しにテネブリスへ進軍してくるという情報を聞いたエレナは「魔族と人間を戦わせることはしない。人間にパパを殺させはしない」と魔王に約束した。


 ──それからさらに時は流れ、エレナ、十六歳。

 彼女は魔王との約束を果たすべく、勇者が四人揃ってしまったというシュトラール王国に乗り込むことになった。


 テネブリスへの、進軍を止める為に。


【登場人物】


☆エレナ(山田茉也)


本作の主人公。前世は両親がおらず、叔父と二人暮らしだった。

前世からファンタジー小説が大好き。その影響で冒険や魔法に過剰に反応する時もある。

異世界に転生してからは前世と違い、周囲に甘やかされて育てられた故か本来秘めていたじゃじゃ馬ぶりを発揮する。

考えるより先に行動することが多いので周囲は苦労する。


☆魔王(パパ)


エレナの育ての父。死にかけの赤ん坊だったエレナを自分の血を飲ませる事で救った。

それ以来、エレナを溺愛している。

一見恐ろしい骸骨魔人だが、エレナのことになると天然になる。

意外にノリもよく、テネブリスの住民からも慕われている。


☆ルーメン


登場回は第一章の「エレナ、弟ができる」。

魔王が拾ってきた真っ赤な肌の赤ん坊で、エレナの弟になった。

未来予知により「いつかテネブリスを滅ぼさんとする者」と言われたが、エレナと魔王はルーメンを殺すことはせず家族として愛すことにした。

災厄の魔人と言われただけに、その膨大な魔力の片鱗が見える。

しかしとある事件から、彼は行方不明に。

彼が残した手紙には「やりたいことができた。まってて」と。


☆ノーム・バレンティア


登場回は第一章の「はじめまして人間さん」。

シュトラール王国の第一王子であり、土の勇者。

最初は魔物達は恐ろしいものと考えていたが、魔物と暮らすエレナの優しさに触れ考え直す様に。

次第にエレナに特別な感情を持ちはじめ、さりげないアタックの末結ばれた。

「シュトラール王国の進軍を止めるまで待て」と六年前にエレナに言い聞かせて別れたが、どうやらエレナは待てなかったらしい。

エレナの「考えるより先に行動!」の一番の苦労人かもしれない。そんなエレナが好きだけど。


☆アムドゥキアス(通称アム)


テネブリス魔王右補佐官。魔王の右腕である竜人。

美形だが、エレナに「アムママ」と呼ばれて以降、色んな者から「アムママ」と呼ばれている。

その愛称から察するに世話焼きでエレナとルーメンのお世話係でもある。

エレナの「考えるより行動!」の苦労人の一人。

魔王に心の底から忠誠を誓っている。

「何があっても、私は魔王様とエレナ様のお傍に──」


☆テネブリス探検隊


登場回は第一章「エレナ、隊長になる」。

ガキ大将なドワーフのオリアス。

しっかり者なラミアのアイム。

甘えん坊な吸血鬼のシトリ。

この三人で構成されている探検隊。ちなみに隊長はエレナ。

ルーメンの友達でもあり、突然いなくなった彼をエレナと共に待ち続ける。

──また、一緒に遊びたい。


☆ドリアードさん


登場回は第一章の「初めてのお友達」。

テネブリスを囲む禁断の森の妖精ニンフ

魔王城のコックであるドワーフのアドラメルクに好意を寄せており、バレンタインの際にめでたく結ばれた。

エレナの初めてのお友達。


☆ニクシーさん


登場回は第一章の「湖の妖精さん」。

禁断の森に点在している湖の妖精。

ドリアードさんとは双子の姉妹のようなものだが、大体喧嘩している。

テネブリスの食料難を救った人物でもある。

ドリアードさんよりもネガティブで臆病な性格。


☆レイ


登場回は第一章の「初めてのお友達②」。

ドラゴン。

禁断の森で沼に浸かっていたところ、エレナとドリアードに救われた。

以来、エレナと一緒に暮らす様に。

鈍感なエレナに突っ込んだりするなど、おちゃめなところも。

第一章ではエレナの翼として、日々空を駆けてくれた。


☆バンシーさん


登場回は第一章の「バンシーが泣いたとき」。

死んだ人間の傍に現れ、泣くという死の妖精。

ノームの母、ペルセネ王妃が危篤の際に、エレナにそれを伝えてくれた。

どうやら過去には人間の男性と恋に落ちたようだが──気になる方は「エレナ、女子会に参加する」を参照に。


☆イゾウ


登場回は第一章の「エレナとルーメン、シュトラール王国へ行く」。

ノームの側近。

黒スーツにオールバックな日本人に近い容姿。

刀を武器に、相当やり手。

ヒノクニという国の出身で、猛者を求めて故郷を出た。

しかし飢えから強奪を行っていたところノームに拾われたらしい。


☆サラマンダー王子


登場回は第一章の「発見」。

ノームの腹違いの弟で、シュトラール王国第二王子であり炎の勇者。

ノーム曰く、「何もかもが桁違いの天才」。

ノームに会う度に嫌味を投げてくる嫌なヤツ。

彼に会ったエレナは目の前でノームと魔族を侮辱したサラマンダー王子の頬を思い切り打った。

第二章では、彼がキーパーソンの一人になってくるかも?


☆ペルセネ王妃(ノームの実の母)


登場回は「バンシーが泣いたとき」。

長年病気に苦しんでいた。

息子のノームを心配し、なんとか生き延びてきたがノームの母を想う愛を受け止め、永眠。

その身を本当に愛する人の下へ送った。

この言葉の意味が気になる人には「バンシーが泣いたとき」から「誰よりも幸せになってほしい人よ」までの一連の話を読んでほしい。


☆サラ


登場回は「エレナとルーメン、シュトラール王国へ行く②」。

ちょっと男勝りで独り宿屋を経営する逞しい町娘。

エレナとは手紙のやりとりをしていた模様。


☆アレックス・アードウェイ


登場回(?)は「とある冒険家の手記より」。

偉大な冒険家のアレス・アードウェイのひ孫。

過去にエレナに救われ、テネブリスで一夜を過ごした。

以来自分の冒険記にてテネブリスでの出来事を愉快に表現し、当時の人間の国々では衝撃が走った。


☆アスモデウス


アムドゥキアスの双子の弟でテネブリス魔王左補佐官。竜人。何故か女口調。

その美しさを生かし、テネブリスの魔族の女性をたらしこみ、よくお持ち帰りしている。

過去、人間に奴隷として扱われていたことがあり、人間嫌い(アムドゥキアスよりも人間嫌いが激しい)。

しかしエレナは特別のようで、「アンポンタン」やら「へなちょこプリンセス」やら変なあだ名で呼びつつ面倒を見てあげている。根は優しいんだね。


☆ガルシア王


マニュス・オセアンという大海洋にあるアトランシータ(人魚の王国)の王。

ノームとエレナがアトランシータへ行った際、ノームを試すような質問をした。

その時のノームの回答にガルシア王は彼の優しさに心を打たれ、彼を「我が友」とした。


☆レガン


ノームの相棒のグリフォン(頭部が鷲、身体が獅子という幻獣)。モフモフ。ノームとペルセネ王妃、そしてエレナにだけ懐いている。

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