第35話 残虐
ドン、ドンっと
ドンドンドン、「
するとゆっくりと扉が開く。
「なんやねん……騒がしいなぁ」
「すみません、中入らせて頂きます」
と
「おっおいって、本当になんやねん……」
「
「あっ……はい」
——「
「悪りぃなイリヤ、それに
「いえ……貴方は何も間違ってません」
「……」
その言葉に覇気が無く、しゃがみ込み顔を埋めていた。
どんなに嫌っていたとしていても、家族なのである。
「……外、かなり荒れてきましたね」
イリヤはこの沈んでいる雰囲気を変えようと、話題を逸らし、窓の方へ向かう。
ガタッガタッっと強く吹き付ける風により窓が震える。
ガタッガタッ……ガシャン!
突然の事で全員眼を疑った、窓が割れ1人の少女が13階である
「到着、目標、確認、連行」
その少女はそう言うと、まるで当然かの様に土足で歩き始める。
「ちょっと待って、貴方は誰なんですか」
イリヤは少女の右腕を掴む。
「貴様、誤謬、処分、遂行」
「処分……って」
少女は
「えっ……」
「処分、完了、任務、続行」
少女は腕を抜き取ると、
「「イリヤーー!」」
「
「面倒、全員、処分、決定」
すると少女は左手を前に出す、その瞬間その場にいた4人の動きがピタッと止まる。
「んんっ……ん……んん」
(体が動かない……なんだこれ……糸?)
すると少女は動けなくなっている
「んー! んっ、んっ……」
少女は返り血を浴びても眉ひとつ動かさず左腕を
「んー! んー」
僕はこんな時も何も出来ないのか……皆んなが死にそうになっているっていうのに。
今のこの現状、
「最後、貴様、処分、決行」
少女は
「ああぁぁぁ!」
ボンッ!
「打撃振動波符起動!」
爆炎を掻き分け、少女に向かい拳を打ち込む。
パァァン! っと拳は少女の頬に強打を与える
「不覚、危険、鬼化、決行」
その瞬間空気がピリつく様であった。
その少女の額には黒く輝く2本の角が生え、気づいた頃には少女の右腕は
「がぁはぁ……はぁ、はぁ……仕方ないよな」
「鬼化、無駄、貴様、連行」
ドォォォオン!
少女は鬼化し、強化された拳で
「あぁぁぁ……」
伏見はその場に膝から崩れ堕ち、今にも死にそうな状態であった。
「任務、続行、
すると少女の背中からカラスの様に真っ黒な翼が生え、
まだ……死ねない……間に合え……。
——【
間に合え……間に合え……まにあ……。
ダランとする
「死亡、手脚、消失、何処?」
急に
——「
『自分の魔力は貴方みたいに移動には向いて無いんですよ、後1時間待って下さい』
同時刻ホテル
「今、滋賀第1支部に式神兵が到着しました」
「どや! 中はどうなっている!」
「……」
「どうなんや!」
次第に声が大きくなる
「皆さん……誰かに殺された形跡があります……」
「……決定や……
いつもの砕けた笑顔は消え、眼を尖らせ周りを威圧する程のオーラを放っていた。
「了解致しました、
「
「は……はい、分かりました」
すると
「
——「おやおや、これはエージェントの式神兵ですか……これはこれは、
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