第30話 傲慢
解離性同一性障害《かいりせいどういつせいしょうがい)——いわば多重人格者、耐え難い現実や過去からの精神的病から逃れる為に自分とは違う別人格を作り出す。
そんな時生まれたのが
「さぁ始めようぜ……、おいどうした? まだ状況が掴めなくて困惑してるって感じだな」
それもそのはずであった、急な展開で2人はまだ頭の整理が追いついていなかった。
だが今ここは戦場……
始めに行動したのは
こちらに近づいてくるにつれ徐々にスピードが上がっていき目で追うのがやっとという状況であった。
「
ダン、ダンと大きな音を立て、
「クッ……うぅ」
「
「はいはい、
何故だろう、
「はぁ……はぁ……」
苦しみの声を漏らしながら床に仰向けになる
「一応言ってあげようか? 俺が装備している符はさ、
……何が言いたいと思う?」
「フゥー……フゥー……」と黒子の息づかいが荒くなっていく、
「
助けに行きたいよね、その気持ちはよーーく分かるよ……でも行けない。
仕方ないよね君が弱いのが悪いんだから」
確かに僕は弱い、それは分かっているこれからも傲慢に生きようとは思わない。
昔の僕なら仕方ないと諦めていただろう、心は弱い人間なんだ逃げる事、諦める事は人間の本性なんだからと。
けど僕は
僕はかっこ悪くても、どんな言葉をかけられたとしても……無様に抗おうと。
「避けられるのは分かってる……、知ってるか格闘で大事なのは力強い一撃なんかじゃ無く、最初の一撃からの二撃、三撃に繋げる技の多才さ柔軟な発想なんだよ」
「へぇーそう、じゃあほら当ててみなよ」
左ストレート、右フック、身体を回転させての右脚ハイキック。
「全然当たらないよーハハッ」
それでも
「諦めなよ、もう無駄なんだからハハッハハハハハッ」
ドクン!
「おおっと、あら……ありゃーしまった、効力が……」
今何が起こったのか
「あああー! いてぇ……し、あんな事言った手前カッコ悪ー! はぁ、はぁ……けどねぇ作戦は成功だよね、だってさ
目線の先に写った光景は悲鳴も苦しみの声も上げる事のない
そして、
「戦いながらでもしっかり周りを見なよ」
ガツッ!
そしてすぐさま、後方天井へと
「
「1人で大丈夫ー?」
「……」
「へいへい、邪魔者は下がって休ませてもらいますよー」
はぁ……はぁ……相手の動きが全く見えない、どうすれば、どうすれば……。
「はい、1発目」
バチッ! と
「あぁぁぁ!」
「まだ終わらないからな」っと
あっ……かぁ……苦しい……、フッーフッー、考えろ、どうすれば……。
「はい2発目ー」
左手を床に着き中腰の姿勢で動けなくなっている
「あぁぁぁ! いぃあぁぁぁ……」もがき苦しみながら床にうつ伏せになる。
どう……すれば……。
ふと、
「任せた……
ただ床を叩いただけに見えた合図であったが
ありがとう
「下に逃げようとしても無駄!」と
……これは賭けだったけどよかった、君がどんな相手でも、どんな状況でも1人で勝つ事が出来ると思っている鬼の様な傲慢さの持ち主で……。
「何処から攻撃してくるか分からないなら向かってくる場所を限定すればいい、素早い動きを止められないなら障害物が無い空中に誘えばいい」
「あぁ? その為のこれか、だけどなそれはお前にも当てはまるぞ、空中で足場の無い場所でこれだけ離れた距離でどうやって俺に攻撃を当てる?」
「勉強不足だよ、僕達は前の試合で見せただろ? 瓦礫を踏み台にして移動する技を」
「なっ……だが! それなら俺にだって」
「なんで小さい穴を開けたと思う? 場所を限定するためでもあるけど、もう1つ君の周りに瓦礫を踏み台を与えない為だよ」
「打撃振動波符再起動!」
「まだだ、距離を縮めて近距離戦闘なら俺にも分がある!」
距離を縮め向かってくる
誰から見ても攻撃スピードは
「もっと周りを見なよ」っと伏見は左拳を広げるその手の中からに小さな瓦礫。
「小さい瓦礫で距離は期待出来ないけど、君の攻撃を避けるだけなら十分な大きさだよ」
そう言うと
「なっ……」
「1つ良いかな、お節介かも知れないけど……傲慢は周りも自分も弱くしてしまう事がある、だから罪だと言われてるんじゃ無いかな?」
「くっっそおぉぉぉ!」
パァァン!! っと高らかな音と共に
どんなに高い場所から落ちても、瓦礫に押し潰されたとしても、その原因が
だがある程度の痛みは覚悟しないといけない。
「あーあっ
それにしても老人の細胞は不完全だなぁ後3日は使えないだろうし、ピチッピチの細胞どっかにいないかな〜」
そう言うと
現在15分が経過、現在脱落数……近畿高1人、関東高
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