第9話 修習
4月2日朝6時、目覚まし時計が鳴り僕は目が醒める。
僕は
今までどこで暮らしていたのか……?
それは学園から歩いて15分の所にある
そこで分かった事が1つ、先生はミニマリストなんだろうと思っていたが、それはただ家にいる時間が少ないという事だった。
仕事終わり、僕の稽古終わり、非番の日は必ずといっていい程呑みに出かけ、家では寝るだけの為に帰って来るそんな生活をしていた。
寝室は1つしかなかった為に毎日酒臭さで熟睡できなかった事の方が多かったと思う。
正直これが無ければ……っと何度か思っていた。
なので今日久しぶりにゆっくり体を休められたと実感し、脳がフル回転しそうなぐらい気持ちの良い朝を迎えられた事に感動を覚えた。
あれからホームルームが終わり放課後に今日の模擬戦のチームを
それから1つ心残りがある、
放課後になって
人の心を読み取る事が今更になって煩わしく思えてきて気づく……感情があっても僕は冷たい人間な事には変わりはなかったっと。
こういう部分を察知されたのだろうか……。
——ガラガラガラ
「皆んなおはよう」
先生が教室に入り、朝のホームルームが始まる。
「えっーと皆さん、本日から本格的に授業が始まります。
寝ずに授業に取り組み、帰宅後は1日の復習をする様に心がけて下さい、陰陽師になる為には日頃の努力が確実に身を結ぶことに繋がります。
はい、それでは昨日話した模擬戦ですが6時間目に実施しますので、今日は普通の授業を4時間目までやり、5時間目にトーナメント式に戦う相手を決め、最後のミーティングをしてもらいます」
ガランッガランッと1時間目始業の鐘がなる。
1時間目【SDT理論】
SDTの構造、使用する為の基本知識を学ぶ、SDTに符がセットされていればそれは自分の体の一部となる様なもの。
脳が神経を介して手を動かす命令をする様に、脳の命令で……分かりやすくいうと使用したいと頭で思えば符の能力が手や足を動かす事と同じ様に使えるっという事だ。
2時間目【体力測定】
戦闘において、自分の体作りは基礎である。
SDTがあっても、その超人的な力についていく体力が無ければ戦場に関してはただのお荷物になるのが定めだろう。
この体力測定は、優れた所や欠点を見つけ出し欠点をなくす為にどの様に鍛えればいいのかを先生と克服していく。
3時間目【対人戦闘術講義】
主に相手の行動を観察する所から始まり、受け身、攻撃のタイミングなど、戦闘術は軍隊と同じ様な事を学ぶ。
普通の学校ならメディアに取り上げられ問題になるのだろうが、ここは特殊な陰陽師の学校である。
僕らは入学2日目にして当然の様に『殺傷術』を学んでいる。
4時間目【戦闘において
模擬戦またや実戦において最優先する事は身の安全である。
その為、全隊員、学園生は
【
銃で撃たれようが、刀で斬りつけられようが、
死ぬ事は無いが最悪気絶ぐらいはある。
この符が完成した事により、模擬戦の質が上がり実戦においては
次に学園の最上階6階にある【戦闘武器格納室】に向かい自分に合った武器を選択する。
1つとは限らず自分が得意とする戦法に合わせ数種類の武器を選択する人が多い。
例に挙げると
その為スナイパーライフルの他に中距離用拳銃と接近戦用ダガーナイフを4本常に装備している。
「
……正直武器は得意ではない、先生と修行して分かった僕は武術においては素質があると言われたが唯一武器術に関してはからっきしだとの事だ。
僕に合っている武器……あぁ良いものがあるじゃないか。
「今決めたよ」
「……本当にそれだけでいいのか?」
「あぁ僕の武器は鋼製かな? この白銀色の【
【
戦闘において威力を上げる事もそうだが、本来は盾の役割として使用されている。
武器を持たない武術家にとって、いつも通りの戦法で尚且つ威力が向上する唯一の武器である。
「ヘーこれ又意外な物を選んだねぇ」
「
「実は俺武器持参してまして、今日までここに預かってもらってたんだよね〜」
「その刀?」
「
「まぁどっちも正解かな、今にしてはどちらも違うとも言えるかな。
俺さ、花とか好きじゃなかったんだけど……あの時はこういうのにすがるしか無かったんだよね」
「うわっごめ! 俺がしんみりモードとかあり得ないな、今のなしで!」
一瞬だったがあの時の目は何だろう……僕のよく知っている復讐者の目の様な気がしていた。
僕はあの村で皆んなを探す時ふと窓に映る自分の姿を見てしまった。
人はここまで恐ろし目ができるのかと恐怖を感じたものだ。
『隣で支える仲間が必要だと』
「
「ははっ、あんがとなーじゃあそん時はよろなー
」
目の中の暗闇が少しだが消えていく瞬間、ここまで分かりやすいのは
5時間目【最終ミーティング】
「はい、じゃあ班が決まってる所からくじ引いて行ってー」
「先生質問ー!」
「何?
「そのトーナメント表だとクラスの人数より多くなりませんか?」
「あっごめんなさい、昨日4人の生徒から申し出が合って許可しましたので
『
(まぁ本当は駄目なんだけど、この4人は特異な能力を持っているからまぁハンデって事で)
「はあっ〜名家の性ばっかじゃねえか!
「分かった……でも余り期待しないでくれよ」
——そして全ての抽選が終わり、初戦の相手が決まる……
「
「あぁほんとだな……」
「ぶっ潰してやる……」
『
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