第5話(かんたの気持ち)

気のせいか、ユメちゃんが、泣いていたような気がする。


僕がユメちゃんと会うのは、夢の中。

実際には、彼女は存在しない。


僕は、本を見つめた。

女の子が、机に向かって、勉強しているイラストが表紙の本だ。


二次元の女の子が気になる僕は、変なのだろうか?

リアルな女子は、近づきがたいというか、そもそも、何をどう話をしていいのか、まったくわからない。


住んでる世界が違い過ぎて・・・


いつか、大人にならないといけない日が、来るのかもしれない。

けれど、リアルな現実を直視するのが、つらいんだ。


だから、夢を見たいんだ。

つらいことは、現実の世界で味わうのだから、フィクションの世界では、救いが欲しい。


弱くて、ちっぽけな僕は、今日もまた、夢を見る。


ユメちゃんに、会いたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る