第4話 (ユメの気持ち)

ねえ、あなた、わかった?

ウチ、つらいねん。

地球は、有限の大きさしかなくって、資源には限りがあって、食料も水も医療も、足りてないところが山ほどある。


太陽の光から、エネルギーをもらって、植物は育ってんねん。ホンマやったら、全人類に行き渡るだけの穀物が、生産されているのに、実際は、餓えて死ぬ人が、ぎょうさん、おる。

再分配が、全然うまいこと、いってないんよ。


なんでや。

人間、何やってんねん。

ウチ、恥ずかしいわ。なんも知らんかった。


かんたさん、いい人なのに。

この人、将来、苦労する。


英語なんてな、ホンマ、できんでもええ。

ライバル蹴落とすために勉強してるんちゃうねん。

今、地球の危機やから、世界中の皆で知恵を出しあっていかんと、人類絶滅するねん。

皆で話をする時に、共通言語が必要やから、英語を勉強してるだけや。


ただ、それだけのことなんよ。

かんたさん。


そう言われたら、あなたは悲しむから、この気持ちは、内緒にしとくわ。

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