第2話「どうなっているの!? それぞれの困惑!」

〈前回のあらすじ〉

 小川優姫おがわゆうきだよ! ……じゃなかった、小川優姫です。またやっちゃった……おほん。突然怪獣が現れて、逃げていたあたしとこころちゃんは天使に出会いました。その天使は、こころちゃんにとってはお姉ちゃんを探す手掛かりで――天使を守ろうと必死になったあたしたちは、気付けば魔法少女なんて名乗っちゃってた! 超どうなってんの!?



〈本編〉

「強さあふれる勇気の光、ミラクルブレイブ!」

「想いあふれる心の光、ミラクルハート!」

『世界を照らす奇跡の光、ミラクル☆エンジェルズ!!』


 新たに中津里町に現れた悪魔、ドラゴニア。

 そのドラゴニアの前で、少女たちは己の名を高らかに告げた。


 背中合わせになり、片手は腰に当て、もう一方は手のひらをドラゴニアに向けて突き付ける。もしも見ている人間がいれば、先代の「魔法少女ミラクル☆エンジェルズ」の姿を2人に重ねたかもしれない。


「魔法少女、ミラクル☆エンジェルズ……?」

 ドラゴニアはその名を聞いて戸惑っていた。

「ウソだろ……魔法少女ははず……」

 ドラゴニアの動揺が止まらない一方で、優姫とこころは我に返った。

「あれ?」

「え?」

 2人が感じたのは違和感だった。

 背中に何かしらが――もちろんそれは純白の翼だが――付いている感覚。そして制服とは違う服の感覚。これはこころが顕著に感じていた。そして優姫は……


「重いッ!!」


 思わず叫んでいた。

「あ、頭が重い! 何これ!? どうなってんの!?」

 わずかだが、優姫は体をよろめかせた。

 今まで優姫は髪型をショートカットで通してきて、腰まで伸びる髪の重さは経験したことが無かった。特にこの数年は。

 慌てて自分の髪を手で取って、今度はその色味に唖然とした。燃えるような深紅の色。別に髪色にこだわりがあったわけではないが、普段は光を吸う黒だ。あまりにも普段との落差が激しかった。 


「ちょ、ちょっと、本当にどうなって――」

 辺りを見回し、崩れたショッピングモール「アイオン」の中でも、まだ無事だった1階部分の窓ガラスを発見して駆け寄り、そして微かに反射する自分の姿を見て優姫は絶句した。

「あ、待って!」

 思わず追いかけて隣に立ったこころも、窓ガラスに映る自分の姿を見て絶句した。

 そして。


「な、何じゃこりゃああああああああああああ!!」

「何よ、これえええええええええええええええ!!」


 2人の絶叫が、破壊された駅前広場一帯に響く。

「ちょ、ちょっと、何でこんな格好になってんの? てか髪! 何でこんなに伸びてんの? 超わけわかんない!」

「ぴ、ピンク……? これってピンク……?」

 優姫が長い髪をわしゃわしゃと掻き乱す一方で、こころは自らのショートの髪色に動揺した。さらに、こころにとってショックだったのは――


「髪がストレートになってるぅうううう!!」


校則によって、パーマをかけることなどは禁止されている。しかし、こころの髪は癖が強めであり、自然と髪の先が内向きになってふんわりとしたイメージを与えてい

た。


「気に入ってたのに……」


 がっくりと肩を落とし、涙を流すこころ。

 そのお腹のリボンに付く宝石と化したラブリィが声を発した。

「これが噂の魔法少女ラブ……」

「そっか魔法少女か……え、魔法少女?」

「そうラブ!」

 ラブリィの声の出所にこころが驚く前に、ラブリィは告げた。

「『想いあふれる心の光、ミラクルハート!』って、こころは言ったラブ! ミーラとクルルから聞いてた話と一緒ラブ!」

 さらに、優姫の胸元のリボンに付く宝石と化したバトリィが言った。

「優姫は『強さあふれる勇気の光、ミラクルブレイブ!』って言ってたバト!」

「おお、何かかっこいい!! ね、こころちゃん! ……あれ? こころちゃん?」


 目を輝かせてウキウキする優姫とは対照的に、こころは呆然と立ちすくんでいた。

(魔法少女、お姉ちゃんと同じ……)

 こころの脳裏によぎる、ミラクルルア――杏子の戦い、そして笑顔。

 自然と握り込まれたこころの拳を、優姫はじっと見つめた。


「何が何だかよくわかんないから、とりあえずやってしまえ!」

「ウゴォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

『!!』

 ようやく動揺が収まりかけたドラゴニアが命じ、怪物が咆哮を上げる。

 振り下ろされた拳を、2人は横に転がってかわした。


「そう言えばいたね、あんた!」

「あんたじゃない! 『ドラゴニア』だ!」

 優姫の言葉に憤慨するドラゴニアに同調するように、怪物の口内の熱量が急激に上昇する。吐き出されたそれは熱線となって、優姫に向かって放たれた。

「危ない!」

 難無く避けた優姫だったが、遮られなかった熱線は「アイオン」の残骸を焼き、近くの高層マンションの端をいだ。


 上空へと飛び上がった2人は、一撃で生じた街の被害を見て、怪物の攻撃の恐ろしさを実感した。

「……ねえ、超ヤバイよね」

「うん……」

(こんなのと、お姉ちゃんは戦ってたんだ……戦うのって、こういうことだったんだ……)


 こころは体が震えるのを抑えられなかった。

 杏子が戦っている姿を見たことはある。それでも、実際に自分がその立場に置かれていたわけでは無い。傍観者、守られる対象として居ただけのことだ。


「避けるなよ!」

「無茶言うな!」

 ドラゴニアの言葉に優姫が怒鳴り返す中、怪物も空へ上がって優姫たちへと突進してきた。

「ウゴォ!!」

「うわッ!」

 ギリギリでかわされた怪物は即座に向きを変え、優姫たちに何度も手を振り下ろす。


「ちょ、ちょっと、どうやって戦うの?」

 懸命にかわす優姫の問いに、しかしバトリィは困ったように答えた。

「うーん、難しいバト……魔法少女としての戦い方までは聞いてなかったバト……」

「そんな!」

 次に、必死の思いで避け続けるこころが答えた。

「基本的には素手で戦って、たよ……きゃあっ! あとは、『ミラクル☆エンジェルズ』で出て来る技を使ったり……ひぃっ!」

「素手、か……えいッ!」

 怪物の攻撃を避け、優姫は意を決して怪物の腕を殴った。

「ウゴァ……!」

「やった!」


 怪物が苦悶の表情を浮かべたことに安堵する優姫。しかし、それは顔と顔を突き合わせているのと同じだった。


「ウガァ……」

「あれ?」

 優姫の眼前で、怪物の口の端から炎が漏れた。

「優姫ちゃん!」

「ウゴォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

「うわッ!」

 怪物の口から放たれた熱線。それを咄嗟に離れることでかわした優姫の元に、こころが飛んできた。

「大丈夫!?」

「うん。何とか」


 再び突進と攻撃をかわしながら、優姫は考える。

「やっぱり、何か武器が無いとキツイよ……」

 素手による攻撃でもダメージが通ることは、さっきの一撃で確認できた。だがしかし、それはあくまでも「ダメージが通る」だけであって、効率的とはとても思えなかった。


 何しろ、怪物自体が大きいのだ。


 155センチメートル前後の優姫とこころに対して、怪物はその数十倍のサイズ。高さ約60メートルのNR中津里駅の駅ビルよりやや小さいとは言え、十分に巨体と呼べる。

 その相手と戦うのだから、武器が欲しい――特にドラゴンと呼ぶべきものであるならば。

(考えるよりやってみる!)

 思い切って、優姫は天へと手を突き上げて叫んだ。

「何か、こう……かっこいい剣みたいなの! カモン!」

「要求がアバウトだバト!」

 しかし、そんなアバウトな表現でも大丈夫だった。


 天からくるくると落ちてきた「それ」が、優姫の手中に収まった。


 飾り気の無い、幅広の刃部を有する大型の剣。その重さに慌てて両手で掴みなおしながら、優姫はしげしげと剣を見た。

「これは……」

「き、キミは魔法が使えたバト!?」

「『キミ』じゃないよ」

「え?」

 困惑するバトリィの問いには答えず、優姫ははっきりと自分の意思で宣言をする。


「あたしはブレイブ、ミラクルブレイブ! そしてこれが、あたしの……『ブレイブカリバー』だぁあああああああああ!!」


 絶叫と共に振り下ろされた「ブレイブカリバー」が、怪物の左腕の表皮を切り裂いた。鮮血が飛び散り、怪物が苦痛の叫びを上げる。

「やった、良い感じ! ……ちょっとグロい気もするけど」

 ブレイブカリバーの剣先からしたたる血から目を背けながらも、ブレイブは満足げに微笑んだ。


「ウガァアッ!!」

「おっと」

 仕返しとばかりに振るわれた右手の爪を避け、逆にブレイブは追撃を試みたが、怪物にかわされてしまった。傷を負わせたとは言え、空を縦横無尽に飛び回れる怪物には、なかなか攻撃が当たらなかった。

「んもう! ハート!」

「………」

「ハート! ……こころちゃん!」

「え、わたし!? 何?」

 

 避けることに必死になっていたこころは、魔法少女としての名前では無く実名で呼ばれて、ようやく自分が呼ばれていることに気付いた。


「アイツの動き、何とかできない!?」

「な、何とかと言われても……」

 怪物の狙いは、ブレイブからこころに偏り始めていた。ブレイブが怪物にブレイブカリバーを振るい、それを避けた怪物がこころに向かって火を吐き、こころもまたそれを避ける。

 必死にそれを繰り返しながら、こころは頭の中で杏子の戦いを思い出していた。


(確か、お姉ちゃんは『魔法少女ミラクル☆エンジェルズ』に出てくる技を使っていた――うぅ、でもわたし、あんまり覚えてないよ……)


 杏子が「魔法少女ミラクル☆エンジェルズ」をよくリビングで見ていたため、こころもまたある程度は知識を持っていた。とは言え、「ミラクルハート」や「ミラクルブレイブ」といった名前、そしてそれぞれで使えそうな技などがすぐに出てくるわけでは無かった。

「動きを止める……拘束魔法、バインドとかラブ!」

「ば、バインドかぁ……」

 ラブリィの言葉で考え込み始めたこころの動きが、鈍った。


「こころちゃん!」

「ウゴォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

「――!」


 その一瞬を、怪物は突いた。

 迫る怪物の手、指、爪。眼前一杯に迫るそれらに恐怖し、こころは両手を突き出して叫んだ。


「ハート・バインド!」

「ウガッ……!」


 こころの両手から生じた大きなピンクのハートが、怪物を包んでその動きを止めた。

「今だバト!」

「もちのろん!」

 ブレイブが思い切り振り上げたブレイブカリバーの刃部に、善性魔力が集まって眩い光を放ち始める。


「これがあたしの必殺技……『超・ブレイブカリバー』ァアアアアアア!!」

「「「技名が何か適当!!!」」」


 こころとラブリィ、バトリィにツッコまれながらも、巨大な光の剣となったブレイブカリバーが怪物を真っ二つに切り裂いていく。

「ウガァアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

 断末魔の叫びを上げながら、怪物は消滅した。


「ウソだろ……何で、アタシの魔獣が……」

 新たな魔法少女の出現と、自らが生み出した魔獣の消滅。

 想定外の事態の連続に、ドラゴニアは再び動揺した。

「こんなの、聞いてないぞ……んじゃ無かったのかよ……!」

「! それってどういうこと!?」

 ドラゴニアが漏らした言葉に反応し、こころは崩壊した「アイオン」の積み重なった残骸の頂部に立った。

 しかし、こころの問いにドラゴニアが答えることは無かった。


「お、覚えてろよ! 次は絶対に勝つからな!」

「待って!!」


 捨て台詞を残して、ドラゴニアはいずこかへと姿を消した。

「魔法少女が、いない……?」

 こころは信じられない気持ちで、その言葉を呟いた。



 ◇◇◇◇◇◇◇



 既に日は沈み、残留魔力による世界修復はほぼ完了していた。

「助けてくれてありがとうラブ」

「何とか守れて……良かったよ」

 変身が解け、元の姿に戻ったこころとラブリィは握手をした。

 そこにバトリィが近寄り、こころに問いかけた。

「キミは……ミラクルルアの妹、バトか?」

「うん」

 こころはゆっくりと頷いてから言った。

「わたしは神谷かみやこころ。ミラクルルアには、わたしのお姉ちゃん――神谷杏子あんずがクルルと一緒に変身していたんだ」

「そうか、キミは本当にルアの妹なんだバト……」

 バトリィは顔を曇らせて俯いた。

 そして、不意に頭を下げた。


「ごめんなさいバト!」


「え……?」

 急なバトリィの謝罪に、思わずこころは戸惑った。

 頭を下げたまま、バトリィは言葉を続けた。

「オレたちは、クルルが天界に送ったヘルプサインを見てこっちに来たバト。今、ルアたちがどこに居て、何をしているのか……まったくわからないバト……こころの知りたいことに答えられないし、むしろ危険な目に遭わせてしまったバト。だから、ごめんなさいバト!!」

 肩を震わせるバトリィをこころはじっと見つめ、そしてその頭を優しく撫でた。


「大丈夫だよ」

「え……?」


 こころは優しく、しかし決意のこもった声で2人の天使に語り掛けた。

「わたしの方こそ、急に問い詰めたりしてごめんなさい。知らないことは悪いことじゃないし、きっと2人はお姉ちゃんに繋がる道だと思うから。一緒に……お姉ちゃんを探しませんか?」

 こころの提案に、バトリィとラブリィは顔を見合わせ、そして頷いた。

「よろしくお願いするバト」

「ワタクシもラブ!」

「なるほど、お姉ちゃんのことが気になってたんだ」

「優姫ちゃん……」

 隣に立って微笑む優姫に、こころは思い切って告げた。


「心配してくれてありがとう。でも、もう優姫ちゃんは関わらないで」

「そっか、これから大変になるなぁ……って、ええええええ!!??」


 てっきり自分も関わるものだと思っていた優姫は、驚愕の声を一帯に響かせた。

「何で!? さっき一緒に戦ったじゃん!」

「だからだよ」

「……へ?」

 わたわたとする優姫にきちんと向き直り、こころは拒否した理由を述べる。

「天使の2人はお姉ちゃんの居場所を知らない。でも、きっとあの悪魔は何かを知ってる……」


 こころの脳裏に思い起こされる、悪魔の言葉。

んじゃ無かったのかよ……!』


 ぎゅっと拳を握り、こころは言葉を継いだ。

「だから、またあの悪魔と……怪物と戦うことになる。とても危険だよ。そんなことに、優姫ちゃんを巻き込めない。だから……」

「……それって、こころちゃんが危険なことをするのを黙って見てろってことだよね?」

「え? う、うん。そう、かな……」

 優姫は軽くため息をついて、バトリィを自分の方へと引き寄せた。


「それはできない相談だよ」

「何で!」


 詰め寄ってきたこころを片手で制して、優姫はバトリィを持ち上げながらゆっくりと話した。

「あたしはこころちゃんと一緒に戦える力がある。なのに、こころちゃんだけ危険なことをするって言うの? それってひどくない?」

「でも――」

「余計なお世話だと思うけどさ、こうして事情を知ってしまったし、もう走り出してるのに止まれないよ」

 にっこりとした優姫の笑顔に、こころは毒気を抜かれたような気がした。

「……危なくなったら、逃げてよ?」

「その時は、こころちゃんを連れて逃げるよ」

 

 こうして、優姫とこころはひとまずの約束を交わした。



 ◇◇◇◇◇◇◇



「おい、デモニア!」

 中津里町の外れにある洋館。

 その一室に置かれたドレッサーの鏡に向かって、ドラゴニアは叫んだ。

『……デモニアじゃない。サタニアよ』

 鏡に映る姿は、ドラゴニアではない。通信魔術が発動された鏡には、魔界で悪魔の統率を図っているサタニア=デモニアの姿が映し出されていた。声を荒げるドラゴニアの様子に、サタニア=デモニアは顔をしかめた。

『一体どうしたの?』

「どうしたもこうしたも無い! 話が違うじゃないか!」

『話が違う? どういうこと?』

 首を傾げたサタニア=デモニアに、ドラゴニアはブチ切れた。


「『』、そうじゃなかったのか!?」


「そ、その通りだけど……」

 怒りに荒れ狂うドラゴニアの気迫に圧され、サタニア=デモニアは――一応はドラゴニアの上司なのだが――こくこくと頷くことしかできなかった。

「なのに! 何でまた魔法少女が出てくるんだ!? どうなってんだよ!?」

魔法少女が出た?』

 怪訝そうなサタニア=デモニアに対して頷き、ドラゴニアは今日出会った魔法少女たちの話をした。

『そんな、バカな……』

 即座に別の通信魔術を発動し、サタニア=デモニアは確認をする。


(ワタシが捕まえたヤツらが、逃げ出したわけじゃ無い……)


 サタニア=デモニアは考えた。捕らえた少女たちは自分の手中に依然としてあり、そしてドラゴニアから聞いた魔法少女の名前――「ミラクルブレイブ」と「ミラクルハート」の名前は、記憶に無い名前だった。

『ドラゴニア。対応は考えるけど、新たな魔法少女のデータを集めてくれる?』

「で、データって、何を?」

『戦闘能力とか。過去に魔法少女について集められたデータがそっちに残っているはずだから、それも参照して』

「お、おう。わかった」

『あと、魔法少女との戦闘は極力避けること。貴方の実力は認めるけど、万が一のことがあったら困るから』

「……わかった」

 不満げながらもドラゴニアが頷いたのを見て、サタニア=デモニアは通信魔術を切る。そして椅子の背もたれに体を預け、執務室の天井をぼんやりと見上げた。


(新たな魔法少女、か……天使のヤツら、また邪魔をするつもりなのね)


 ニンゲン界で起こった悪魔と魔法少女の戦い。それは終焉させたつもりでいた。しかし、新たな悪魔を派遣するのと時を同じくして、天使もまた動いていた。

(厄介だな……)

 サタニア=デモニアは、深いため息をついた。



〈次回予告〉

 神谷こころです。いつの間にか魔法少女になってしまって戸惑いましたが、優姫ちゃんのおかげで何とかドラゴンを倒せました。お姉ちゃんのことについて、あの悪魔はきっと何かを知っています……!

 次回、『魔法少女ミラクル☆エンジェルズ Brave&Heart』第3話。

 「知っているの!? お姉ちゃんの居場所!」

 わたし達が、奇跡起こします!

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