第1話「わたしたちが魔法少女!? 再誕、ミラクル☆エンジェルズ!」

〈本編〉

「ウゴォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

「はあ、はぁ、はぁ……」


 夜空に響く怪物の咆哮。

 ビルが瓦礫と化して土煙を上げて崩れる中を、こころは優姫ゆうきに手を引かれながら必死に走っていた。


「がんばって、こころちゃん!」

「う、うん……」

 優姫の言葉に、こころは息を荒げながらもかろうじて頷く。

(お姉ちゃん……)

 こころは無意識のうちに、姉の助けを求めていた。



 少し時間を巻き戻そう。



「はぁ……」

 何度目のため息だろうか。

 最近、神谷かみやこころがため息をつく頻度は急激に増加していた。

 こころの隣の席に座る小川優姫おがわゆうきは、年が明けた途端に暗い雰囲気を出し始めたこころのことが気になっていた。友達とは言えてもそれほど仲が良いということではないが、それでも毎日隣り合わせで過ごしているのだ。気になってしまうのはしょうがないだろう。


「じゃー、気を付けて帰れよー」


 担任の気怠げな言葉を合図に、放課後が始まる。

 立ち上がった優姫の周りを、数人の女子が取り囲んだ。


「ねえ、優姫ちゃん。今日はバドミントン部うちに来るでしょ?」

「今日はバレー部だって!」

「ちょっと、今日はサッカー部に来る日だってば!」

「いやいや、そんな約束は誰もしてないでしょ? ということで、暇ならぜひ陸上部に――」

 言い争いを制止しながらちゃっかりと誘う女子に、他の女子が声を上げる。


「「「抜け駆け禁止!」」」


「あー、はいはい。わかったから……」

 優姫を取り囲んでいる全員が、運動部の部員だ。

 体を動かすことが大好きな優姫は、いくつかの運動部に体験入部したものの、結局どこにも入らなかった。

『全部やってみたいけど、全部入るのは無理だよね』

 という理由からだったが、いろんな部活に体験入部したことがあだになった。学年はおろか校内トップレベルの運動神経の持ち主であるという噂は、優姫が望むと望まないとに関わらず、瞬く間に広がっていった。

 

 その結果として繰り広げられているのが、今の状況だ。


「ねえ、お願い! 優姫ちゃんが入ってくれれば百人力だから!」

「ちょっと、入部をお願いするのはルール違反でしょ!?」

「何よ! そっちだって入部を依頼して断られたくせに!」

「うっ……何でそれを……」

「あのさ、喧嘩するようなところには行かないよ?」

『お許しください、優姫さまぁ~』

「そういうのはやめてよ……」


 苦笑する優姫の背後を、こころが通り過ぎた。

 その去りゆく背中に、優姫の視線が向く。


「優姫ちゃん?」

「どうしたの?」

「え、あ……」

 気付けば、優姫を囲んでいた全員が不思議そうな顔をしていた。

 「大丈夫」とジェスチャーで示しながら、優姫は答えた。

「何か、最近のこころちゃんって元気ないなぁと思って……」

「あぁ、そう言えばそうだね」

 1人の女子が同意し、また1人の女子がひそひそと呟く。

「あれじゃない? 前の怪獣騒ぎで誰か死んじゃったとか……」

「ちょっと、それはふ、ふき、ふきい……何だっけ?」

「……ひょっとして、『不謹慎』?」

「そうそう、それ!」

「真面目な雰囲気だったのに、気が抜けるなぁ」

「もう、それこそ不謹慎だよ」

「「「あははははは」」」

 周りを囲む女子たちが笑う中、優姫だけは笑わずにこころの背中が消えた先へ目をやった。


 怪獣災害。

 それは去年の4月から、この中津里なかつさと町で断続的に起こっている大規模な不可思議災害のことだ。怪獣としか呼べないような化け物が現れ、この街で何度も破壊活動を行っていた。

 「魔法少女」によってかろうじて街の平和は維持されてきたと言われているが、怪獣災害によって親しい人を亡くした者も少なからずいる。

 幸いにも優姫の家族は全員無事だが、だからこそ、こころの暗い雰囲気が気になったのかもしれない。


「超ごめん、今日は用事あるの忘れてた! じゃあね!」

 カバンを勢いよく背負い、優姫は駆け足で教室を出た。

 いつもと違う流れに、囲んでいた女子達は呆ける形になった。

「用事なんて、珍しいな……」

 囲んでいた内の1人が、ぽつりと言葉を漏らした。



「こころちゃーん!」

「ほえっ!?」


 背後から大声で名前を呼ばれ、思わず変な声を上げながらこころは振り返った。

 見れば、優姫が大きく手を振って走ってきていた。


「はあ、はあ……良かった、追い付けた」

「お、追いかけてきたの?」

「うん!」

 満面の笑みでうなずかれ、こころはむしろ不安になってしまった。

「えっと、どうして追いかけてきたの?」

「最近、ずっと暗い顔してるから気になっちゃって」

「え……」

「あ」

 こころの表情がより一層曇ったのを見て、優姫は瞬時に後悔した。


(やらかしたぁあああああああああ!!)


 何をどうやらかしたのか、別にはっきりと認識しているわけでは無い。とりあえず直感的にそう感じただけだ。だけなのだが、優姫にとっては取り返しのつかないレベルにさえ感じられた。

 そんな優姫の心中を察したわけではなかったが、こころは笑みを浮かべた。


「ごめんね。心配かけて。でも、大丈夫だから。ありがとう」


 それは嘘だった。


「待って!」

 こころの笑みに見えた影。偽りの笑みであることを見抜いた優姫は、きびすを返しかけたこころの腕を掴んだ。

「優姫ちゃん?」

 こころは戸惑い、そして優姫もまた戸惑った。


(どどどどどどどどうしよう!?)


 気になるまま何も考えずに追いかけてきて、勢いで掴んだ腕。

 体を動かすことは大の得意だが、考えることは大の苦手な優姫だ。そこから先など何も考えていないし何も浮かばない。


「超ごめん、ちょっと付き合って!」

「えっ!?」


 結局、強引にこころの手を引っ張って駅へと向かった。



 ◇◇◇◇◇◇◇



「ここがニンゲン界か」

 NR中津里駅の駅ビル。その屋上で、人ならざる者が眼前に広がる街を眺めていた。

 青白い肌に漆黒の衣服をまとい、腰まで届く褐色の髪を風に揺らしているだけならば、顔色の悪い麗人だということで何とか誤魔化せるかもしれない。しかし、その背中に有する翼――鳥よりもコウモリに近い見た目だ――と、頭の左右から天を突くように生える角が、紛うことなき悪魔であることを証明していた。


「ここでサタニア様が……アスモデウサ様とベルフェゴーラ様も……」


 その悪魔――ドラゴニアは、胸元のペンダントに手をやった。ペンダントに付く黒曜石のような魔力結晶に触れ、自分に抱き付く小さな悪魔の幻影をる。


「フェイリス……」


 風に消えゆくその名を追うように、手を伸ばした。

 そして、その手の先に現れるのは――ドラゴンを模した怪物。


「ウゴォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」


 怪物の雄叫びが、風を打ち払って街に響く。

「暴れろ。サタニア様の遺志のため、そして……アタシの願いのために」

「ウゴォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」


 再び、この街に危機が訪れた。



 ◇◇◇◇◇◇◇



「やっぱり、走ったらお腹空くよね~」

 NR中津里駅に直結するショッピングモール「アイオン」。駅前広場に面したフードエリアにあるハンバーガー店で、優姫は楽しげにハンバーガーの包み紙を開けた。

 同時に、しびれを切らしたこころが口を開く。


「あのさ、そんなに心配かけてた?」


 こころの言葉で、優姫はなぜ自分がこころとテーブルを挟んで向かい合っているのか、その理由を思い出した。

「心配というか、気になっててさ。明らかに元気が無くなったから」

「そっか……」


 こころはスカートをぎゅっと握った。

(隠しきれないんだ……)

 去年のクリスマスイブに姉である杏子あんずが姿を消して以来、確かにこころは元気が無かった。胸にぽっかりと穴が開いたような心地がしたし、自責の念にも駆られていた。


『絶対に戻るから。一緒にケーキを食べよう?』

『……うん。絶対だよ?』


 あの日、あの時、掴んだ手を離さなければ、杏子が姿を消すことは無かったのではないか。

 そんな考えが、こころの頭に何度も浮かんだ。

(でも、止めるわけにはいかなかった)

 悪魔からこの街を守るために戦う「魔法少女ミラクル☆エンジェルズ」。その1人である杏子を、どうして止められただろうか。こころに出来たのは、杏子の意思を受け止め、約束を信じることだけだった。

(心配を掛けないように、お姉ちゃんに迷惑を掛けないようにって、思ってたんだけどな……)

 自嘲気味に小さく笑みを浮かべながら、こころは窓の外に視線を向けた。


 こころのほの暗い笑みを見て、優姫はため息をついた。

(こういう時って、どうしたら良いのかな?)

 運動に関することであれば、優姫はここまで悩むことなく何らかの言葉を掛けていただろう。だが、こころが抱えている問題は運動と関係がない。そのことには優姫も何となく気付いていた。

(やらかしたなぁ……)

 優姫がハンバーガーをかじろうとした、その時だった。


「ウゴォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

『!?』


 2人を襲う、突然の轟音と揺れ。


「な、何? 何が――」

「はむ、んぐ、あー!」

 窓ガラスの向こうで地面を砕く怪物の足。驚愕に言葉が途切れたこころの背後で、優姫はハンバーガーを口に放り込み、セットで買っていたポテトも口の中に詰め込んだ。

おおおあん、いえうおこころちゃん、逃げるよ!」

「え、えぇ!?」

 咀嚼し、片手に持った炭酸飲料で流し込みながら、優姫はこころの手を引いて走り出した。引きずられるままに、こころも走り出す。

 出入り口の内の1つから外に出た時、「アイオン」のビル越しに怪物の上半身が見えた。


「ドラゴン……?」


 その姿を見て、こころは思わず呟いた。

 翼を大きく広げて口から火を漏らす怪物の様は、まさしく「ドラゴン」と呼べた。


「良いぞ、もっとやれ!」

「バァオオオオオオオオオオオ!!!!!!」


 ドラゴニアの命令を受けて怪物が吐いた熱線。直撃した「アイオン」のビルが砕け、破片が周囲に舞い散った。

『きゃああああああああ!!』

「ひっ!」

 頭上から降り注ぐ瓦礫に人々が悲鳴を上げ、押し潰された車がクラクションを一帯に響かせる。こころは思わず立ち止まり、手で頭を守ろうとした。

「がんばって、こころちゃん!」

「う、うん……」

 こころに声を掛け、優姫は手を引く力を強くした。


(絶対に守らなきゃ――あたしがここに連れてきたんだから!)

 

 優姫は必死だった。あまりの必死さゆえに恐怖を忘れていたほどだ。

 思考も感情もそのほとんどを忘れ、ただ「こころを守る」という一点のみで優姫は走っていた。


(お姉ちゃん……)

 そんな優姫に手を引かれて走りながら、こころは杏子を想った。

 街を、皆を守るために魔法少女として戦った杏子。

 だが、今はどこに居るのかわからない。

(お姉ちゃん……!)

 逃げ惑う人々の中で、こころは杏子に助けを求めた。

 

 その想いに応えるかのように現れたのは、しかし杏子では無かった。


「急ぐバト!」

「わかってるラブ~!」


 人々の流れに逆らう何かが、こころの視界の端を通り過ぎて行った。

 瓦礫が降り注ぐ危険な状況と恐怖。普通ならその存在を気に留めることなく、そのまま走っていただろう。

 だが一瞬でも認識した「何か」の見た目が、こころを立ち止まって振り返らせた。


「あれは……ひょっとして『天使』!?」

「ちょっ、こころちゃん!?」


 驚く優姫の手を振りほどき、こころは走り始めた。

「ちょっと、どうしたの!?」

 追いかけてくる優姫の問いには答えず、逃げる人々に何度もぶつかりながら、こころはひたすら「何か」を追う。

 人の居なくなった駅前で止まった「何か」に、こころは叫んだ。


「ねえ、あなた達! 『天使』でしょ!!」


「ギクゥッ!」

「ば、バレたラブ!?」

「てん、し……? 天使?」


 「天使」と優姫、三者三様の反応が返ってきた。


「これが、天使?」

 問いながら優姫が指差す「何か」――その姿は、確かに天使とは思えない姿をしていた。表現するなら、背中に翼の付いたクマのぬいぐるみと言うのが近い。


 ぬいぐるみなど、存在しないが。


「ねえ、天使なんでしょ? 教えてほしいことがあるの!」

「な、何ラブ……?」

 こころは天使の1人――名はラブリィと言う――を両手で掴んで問うた。


「お姉ちゃんはどこ? どこに居るのッ!?」

「こころ、ちゃん……?」

 普段からは想像もつかない気迫でラブリィに問うこころに、優姫は戸惑う。

「な、何のことラブ……?」

 本当に何のことかわからず、もう1人の天使――バトリィに助けを求める視線を送ったラブリィに、こころはさらに詰め寄った。


「知ってるでしょ、ミラクルルア! ルアはどこに居るのッ!?」

「! ミラクルルアを知っているラブ!?」

 「ミラクルルア」。その名前にラブリィは反応し、そして問い返した。


「ミラクルルアは、今どこに居るラブッ!?」


「え……」

「え……」

 互いが見せた落胆の色で、互いに知りたいことは同じで、そして互いにその答えを知らないことを、こころと天使たちはようやく把握した。

 こころとラブリィが沈黙する中で、新たな声が空から降ってきた。


「何だ、騒がしいと思ったら天使か……確かデモニア――じゃない、サタニアが倒したとか言ってたけど……性懲りもなく来たんだ、また」

「! 悪魔!」

「え? 悪魔?」

 バトリィが見上げた先、「アイオン」の崩れた屋上にドラゴニアが居た。

 頭の上に「?」を浮かべた優姫が、その姿を認めて叫んだ。

「えええええええええ!? 何あれ!?」

「失礼なニンゲンだなぁ」

 ドラゴニアは鼻を鳴らし、こころと結城たちの前にゆっくりと降り立った。

 

「知らないなら教えてやる。アタシの名前はドラゴニア。よーく覚えておきな!」


 こころが抱えるラブリィ、そして3人をかばうように前に出たバトリィを睨んで、ドラゴニアは言葉を続けた。

「邪魔はしないで欲しいな。大人しく天界に帰るなら、見逃してやるよ?」

「バカなことを言うなバト!」

「こんなことをして、絶対に許さないラブ!」

「あ、そう……」

 バトリィとラブリィは語気荒く言葉を返した。

 ドラゴニアは額に軽く手を当ててから、小さく呟く。


「なら、死にな」


「危ない!」

 優姫がこころとラブリィ、バトリィを突き飛ばしたのは、反射的なことだった。

 ドラゴニアの手から放たれた黒い光線が歩道を一直線に走り、その跡が黒く焦げて煙を上げた。

「……何でニンゲンが天使を助けるんだ? 何か関係があるのか?」

 心底不思議そうに問うドラゴニアに、優姫は立ち上がりながら答えた。


「関係なんて無いよ。でも、誰かが目の前で死にそうな時に、黙って見ていることなんてできないよ!」


 ドラゴニアはしばらく考えを巡らし、両手を上げて見せた。

「わかった。殺しはしないから、その天使をアタシに渡しな。そうしたらお前たちニンゲンは見逃してやる」

「そんなの、信じられないよ!」

「なら、死ぬ? 次は外さないから」

「う……」

 優姫が答えに窮する中、ラブリィがこころの腕の中から抜け、ドラゴニアにゆっくりと近付いた。

「ラブリィ!? 何をしているバト!?」

 バトリィの叫びに近い言葉に、ラブリィははっきりと答えた。


「ドラゴニアの要求に従うラブ」

「ラブリィ! オレたちの使命を忘れたバトか!」

「でも、2人を守るにはこうするしかないラブ……」

「それは……」

 反論しようとしたバトリィの言葉がしぼんでいく。


 本来の姿と力を保つ悪魔に対して、バトリィたち天使はある意味で「劣化」していた。悪魔を退けるどころか、まともに戦うことさえできない。


 バトリィの心がドラゴニアの要求に従う方向に傾きかけた時、こころが声を上げた。

「……駄目」

「え?」

 振り返ったラブリィを、こころはそっと抱きしめた。

「たとえあなた達が知らなくても、天界の誰かは知っているかもしれない。だから……」

 こころの頬から一滴、ラブリィの顔に当たって跳ねた。


「お願い、行かないで……」

 その声は、震えていた。


「よし、決めた」

 そう言ってバトリィを抱え、優姫はドラゴニアに向かって宣言した。

「この子たちは渡さない。絶対に!」

「……死ぬのが怖くないのか?」

 ドラゴニアの問いに、優姫はこころを振り返って答える。

「怖いけど……でも、それでも渡さない!」


 ドラゴニアはため息をついた。

「『ニンゲンは生かさず殺さずが一番良い』って聞いたんだけど……しょうがないか」

 ドラゴニアが腕を上げ始めるのと同時に、優姫はきびすを返してこころの腕を掴み、走り始めた。


「キミ達が死んでしまうバト!」

「そうラブ!」

 バトリィとラブリィは必死に訴える。


 それに対して、優姫は叫んで答えた。

「絶対に守る! 守って……」


 こころもまた、叫ぶ。

「守って、お姉ちゃんを見つけるんだから!」


 2人の叫びが、バトリィとラブリィの心の中で響いた。

「そうバト……オレたちの使命は」

「使命は、ミーラとクルルたちを助けることラブ」

「だから、こんなところで死ねないバト!」

「2人を守って、必ず使命を果たすラブ!」

 ドラゴニアの放つ黒い光が迫る中、4人の想いが重なる。


「な――」


 突如ほとばしった光の奔流に、ドラゴニアは反射的に顔を腕で隠した。

 それはドラゴニアが放っていた黒い光とは違う、眩く辺りを照らす光。


「……どういう、ことだ?」

 光が消えるまでは、自分の光線が爆ぜたのかとドラゴニアは思っていた。

 しかし、ドラゴニアの目の前に現れた事実は違った。


 腰まで伸びる深紅の髪をツーサイドに結い、赤地に白のラインが巡るツーピースの服を身にまとった、見た目は軽装な少女が1人。


 桃色に白のラインが巡るワンピースと白いタイツで体のほとんどを隠し、膝下までをロングブーツで覆う重厚な服装で、ピンクのショートボブを風に揺らす少女が1人。


「誰だ、お前たち……?」

 目の前で何が起きたのか理解できないドラゴニアに問われ、少女たちは目を開く。


「強さあふれる勇気の光、ミラクルブレイブ!」

「想いあふれる心の光、ミラクルハート!」

『世界を照らす奇跡の光、ミラクル☆エンジェルズ!!』


 今ここに、新たな魔法少女が誕生した。



〈次回予告〉

 小川優姫おがわゆうきだよ! ……じゃなかった、小川優姫です。こころちゃんを励まそうと思ったら、なぜか魔法少女になっちゃったの!! マジで超わけわかんない! 一体、どうなるの!?。

 次回、『魔法少女ミラクル☆エンジェルズ Brave&Heart』第2話。

 「どうなっているの!? それぞれの困惑!」

 あたしたちが、奇跡起こすよ!

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