迷宮へ
1つは人間ランクが青以上である事である。これは
条件の1つは、金貨1枚を払う事である。何故かというと、
(という2つの条件を満たしているから、俺は
早速受付に行き、受付係の人に話しかける。
「すみません。
「はい。なら、
俺は指示された通りにクリスタルと金貨1枚を受付係に渡した。
「はい。確かに金貨1枚と人間ランク青以上である事を確認しまし……え?」
すると受付係の人はとても驚いた表情をして、
「失礼ですが、このクリスタルは本物でしょうか?その、魔力レベルと魔法属性が…」
まぁ、当然とも言える。村長が言っていた様に魔力レベル0で属性魔法を持たないなんて人間は俺以外に見た事が無いと言っていたし。(ちなみに属性魔法の属性を魔法属性と言う事もある)
「本物です。
「す、少しお待ち下さい」
と、言うと係の人は小走りに奥へと走っていった。恐らく俺のクリスタルが魔力0を表していたので、どうするべきか上に確認をしにいったのだろう。などと考えていると、係の人とその上司らしき男が俺の前にやって来た。
「君がこのクリスタルの持ち主だね」
その上司らしき男は俺のクリスタルを見せつけながら聞いてきた。
「はい。俺のですけど…」
「そうか。少し面倒な事になっていてね。この魔力レベルと魔法属性は少々『異常』なのでね」
と、言いながらまだ何者のものでも無い、変化する前のクリスタルを取り出し、
「このクリスタルに触れて貰う。触れて君のクリスタルと同じ反応を起こせば、通行許可証を出そう。ただ、1つでも違う反応が起きれば、それ相応の罰を受けて貰う。いいかね?」
(つまりこいつ等が何を言いたいかと言うと、魔力レベル0や魔法属性が無い人間は今までに前例が無いので、クリスタルを偽装して
「分かりました。触れれば良いんですね」
コウヤはそう言うと躊躇する事無く差し出されたクリスタルに触れた。すると、赤い光を発しながら透明な0の字が浮かび上がった。
「同じ反応が起きました。通行許可証お願いします」
すると、2人共とても驚いた表情をみせた。数秒の沈黙があり、
「は、はい。確かに同じ反応を起こしましたので、通行許可証を「待ちなさい」え?」
上司らしき男はコウヤの手に通行許可証が渡るというところで、コウヤの手を掴んだ。
「何をするんですか?クリスタルが本物である事も立証しましたし、金貨1枚も既に払いました。通行許可証発行の為の条件は満たしましたが…まだ俺に用があるんですか?」
「あぁ。俺はこのままお前を
「何故?」
「魔力を持たない人間を『死に場所』と呼ばれる
「俺は人間ランク赤ですよ」
「変装しても俺を騙す事は出来ん。お前は貴族なのだろう?でなければ魔力が無い人間が人間ランク赤になれる訳がない」
「俺は貴族ではないですよ」
「嘘を付くな!それにこれはお前の為でもあるのだぞ!魔力が無い人間が
確かにそうだ。魔力が無い人間が、それ以外は『普通』であれば、『死に場所』と呼ばれる
「大丈夫です」
言葉と共に上司らしき男にだけ殺気を放つ。その殺気を受けた上司らしき男は先程までの怒りの表情が一変、体中から汗を流し、恐怖の表情へと変わる。
「分かって…くれますよね」
この上司らしき男は俺に実力が無いからと、魔力が無いからと、自殺志願者だと思っていただろう。なら、実力を示せば良い。だが、こんなところで騒ぎを起こす訳にもいかないので、殺気で実力を分からせた、という訳だ。
「あ、あぁ、分かった…」
そう言うと上司らしき男は俺の手を離した。
「ありがとうございます。…分かって下さって」
そう言うとコウヤは
――――――――――――――――――――
知っての通り
「…行くか……」
そう言うとコウヤは
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