第19話 私の病気

精神疾患のむずかしさは、数値化したり、傷の様子を見れないところではないでしょうか。


精神科医やカウンセラーとの対話により、問題を表面化していく他ないからです。


私は十代で発病していますが、気分障害であることは、おそらくそうであろうと思います。

五人の精神科医にかかりましたが、そこは即一致しているからです。


しかし、その理由や改善策は出てこないわけです。


どういうことに気を付けて生きたら、症状が悪化せず、改善傾向に向かうか、ということを、自分の主治医の意見を聞いてみるのもよいのではないかと私は思います。


文章を今は書いている私ですが、昨日は夕方から気の滅入りが激しく何もできず、横になっていた時間もあります。


お天気のように、こういう症状はやってくると私はとらえていて、とんぷく薬を飲み、横になり目を閉じ静かにするのが、回復への道だと知っています。


ですが、どうして急に気の滅入りが強くなり、回復はどうしてするのかは理屈を知りません。


教科書はあるのかもしれませんが、その人の生きてきた道筋が病状そのものなのではないかと思うのです。生きてきた道で出ていた、困っていた症状と経過でできた道筋が生きたということだととらえています。


波のような強弱をもつのも、私の病状の長い目でみた特徴のように思います。


波がもしも、子どもの頃のようになければ、平安ならば、この病気は治ったといえるのかなと思うのです。

治るというのは気にならなくなっていた、いつの間にか。という感覚ではないかと想像しています。


この波を懐かしむ平安が、私の人生にもう一度訪れるのでしょうか。


それは、全くわからないのです。

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