第38話 執着について(2022-04-09)
キモチワルイ、という事の本質は、執着する事にある。
理解できない、とか、許容しがたい、というならば、離れればいいだけの事である。
少し奇妙に思ったとしてもすぐ離れてしまえば、ただ、変だとか奇妙だとか思うだけなのだが、離れられないで、その変な事、奇妙さに付き合う事になってしまうとキモチワルイと思えてくるのである。
つまり、その人にとって異質な何かが、離れられない、纏わりついてくる、といった事になった場合に、そういう具合の悪さがキモチワルイ、という感情となって現れるのだ。
だからまぁ、キモチワルイと思ったのならば執着を捨てて離れればいいだけの話なのだが、世の中にある諸々は、そういった執着があるからこそ諸々として完成に至るのだろう。
すぐに執着を離れてしまっては物事、プロジェクト、仕事などが完成を見る事は無い。
拘って、執着して、しがみついてきたからこそ、芸術といわれるものは生まれて、巨大建造物というのは建築され、さらには文明、文化というものが花開いたのである。
だからまぁ、他の国の文化が変だ、奇妙だ、キモチワルイ、というのはそういう事なのだろう。
――――――
なんとなく浮かんできた言葉。
小説などの文学作品のみならず、諸々の芸術というのは執着してこそ生まれるのだろう。
どうも私には執着というのが足りないので、思いついたイメージを表現しきれない、完成するまで付き合いきれない、という事な気がする。
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