第28話 ちくしょう!転生だ!(2020-12-10)

と、ある村で。

ある赤ん坊が生まれて、青年になった時。

「ちくしょう!転生だ!」

突然、叫んだ。


勇者にも、相性がある。

つまりは、魔王に勝てるか?という所だ。

むかし、世界が終身雇用制で回っていた頃には、相性の悪い勇者でも、魔王と戦って負ける・・・それが、許された時代があった。

だが、今や、成果主義の時代。

成果を出せない勇者は、無用の長物・・・ゴミである。


だから、対魔王能力が全て。

魔王に負けるような勇者は、即刻、投資を打ち切られて解雇となる。


「というわけで、次の世界にお願いします!」

いまや、定番となった転生部屋・・・

別名、勇者職業安定所。


「いやー。いい加減、働けない魔王を倒せないと、商売上がったっきりですわ」

「おや。あなたも、首になったばかりですか?」

集まった勇者たちがたむろしている。


また、新たな勇者募集の張り紙が職安の壁に張り出された。


「ん〜。Cランクの募集は、まだ俺には無理だからなぁ」

「では、あれなんかどうですか?」

言われて見てみると、勇者を多数募集している世界があるらしい

「なんでも、あの世界では工場みたいな所から、ぞろぞろ魔王が生み出されているらしいですよ」

魔王がぞろぞろとか。

どんな恐ろしい世界だろうか?

「あちらの世界では、魔王がスタンピード起こしてるって話ですよ」

魔王スタンピード・・・

このような状態なので、どの世界でも勇者募集が絶えないのだ。

おっと。俺も遊んでないで募集を探さないとな

なにせ、今時は戦闘が強いだけの勇者はお呼びではないのだ。

一時は俺も、剣聖だとか言われてもてはやされたものなんだがなぁ・・・

今の流行りは生産系。

魔王も、荒廃や飢餓を操る、絡め手が得意な、いやらしい魔王ばっかりだ。




――――――




何某転職サイトのキャッチのもじりのようなタイトルを思いついてメモした内容から起こした話。



元々のメモの断片

〜〜〜〜〜〜

転職のノリで転生する世界


魂ロンダリング

つまり、カルマが溜まっていたとしても、短い間に、沢山転生を挟んでしまえば、魂の履歴をたどるのは、実際、困難

質の悪い魂を、多く出荷している、ちう◯く、という世界の神が、そんな裏技を編み出した

〜〜〜〜〜〜

という感じなので、上の話とかなり違っている気もするけどまぁ、最初のイメージと成果が違うというのは、よくある事。

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