第5話 カレント・オブ・カレンシー 2019-1-30

便宜上、と呼ぶ事にしているが、実のところ彼に性別がある、という話は聞かない。


だが、彼は意識に目覚めた時、世界中の人々の悲喜交々ひきこもごもの声を感じ取り、恐れおののいた。

なぜなら、その感情の原因が彼自身にある、と感じたからだ。


彼は責任の重さを感じ、そして神に願う。


「私には、彼らの嘆きや悲しみを受け止めるだけの覚悟がありません。喜ぶ方々もいますが、私には彼らの感情がただただつらいだけなのです。私をこの責から解放してください。」

「よいだろう。今までよく働いてくれた。」


そして、彼はこの世界から旅立った。




翌日、人類は大混乱に陥った。

通貨という概念が無くなったのだ。


何の為に働くのか?という意味合いを失った人々が働く事は無い。


――――――


通勤中に、突然、お金って具体的なモノだけでは無くて抽象的なモノも購入出来るんだなぁ、と思いついた辺りから展開したストーリー。

具体的なモノ、というのはまぁ、食べ物とかなんやら、言うなれば質量のあるモノですね。

抽象的なモノ、というのは、電車などの移動手段とかサービス、更には権利とかそういったモノ。

(なんか、そういう学問がありそうですが、詳しく無いのでこの辺りで。)

購入した物は消費できますが、逆転して考えてみるとどうなるか?というような思考の遊びから来ています。


この部分をうまく書いてやれば、いい感じのショート・ショートになるかなぁ、とか、貨幣が通用しなくなった世界で生き抜いていく人々を描く終末モノのようなものが書けないかなぁ、とか思ったり・・・


でも、結局書けそうにないので、とりあえずココで叫んでおくのです。

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