第2話
ソイヤは家について玄関で刀を見る。「刀の名前を聞いてなかった。白竜王刀竹光と呼ぼう」
タンスから靴下を取ってリュックに入れる。オートミールと干し肉も入れる。キャベツ1玉も入れる。身長160センチ体重300キロのボディビルダーの写真をリュックのポケットに詰める。本を15冊入れてリュックを担ぐ。「国中を駆け回るとなるとリュックも重くなるな」
部屋で二時間ゲームをして自室から出る。仏壇に立て掛けてある知らない女性の写真を見てソイヤは笑顔になる。「じゃ、行ってくるから・・・・・・」
家を出て駆け出した。「誰だろあの人。帰ったら調べよ。待ってろ姫様。俺が起こすから」
途中でなついてる三毛猫を見掛けたのでキャベツの切れ端を与える。途中でゾウも居たので残ったキャベツを全て与える。
「これで軽くなった。考えてみればお金は沢山あるんだから着いた場所で食べ物買ったらいいか。そうだな今まで貯めたお金で色んなものを食べよう。ラーメン。カレー。バーガー。焼肉。ケーキ。ケーキはシュークリームがいいな」
歩いていると足をくじいた。他人が見ていたのでソイヤは地面を見て絶句した。歩いて誰も居なくなったところで木の柱に身体を預けた。「ハア、ハア、ハア。」
深呼吸して近くの家の犬小屋の屋根を外して杖にして歩く。城に着きモダーンに会う。紙を渡された。モダーンは腕を組む。「呪いを解くのにいるアイテムは四つだ。火竜の燃える唾液。巨虎の尾鉱石。朱空島山頂に在る眼人形を封印しているお札。国北部の過疎化した集落『歯兎雪村』の娘が吐く金塊。この村には可芽玲音が生息しているから気持ちをしっかり持つんだぞ。では頑張ってください」
「はーい」
「ところでその杖はなんだ?」
「拾いました。気に入って」
「そうか。あと期限は一ヶ月だそれを過ぎると姫の呪いが強まる」
「興味本意ですが揃ったアイテムでどういう儀式を行うんですか?」
「お札を唾液で燃やしその灰と粉砕した尾鉱石を溶かした金塊にブレンドした物で姫を中心に魔方陣を描き呪文を唱えれば目覚める」
「なんだ目覚めのキスは無いんですね」
「それ俺の前で言う?」
「いや。すいません。忘れてました」
ソイヤは城を出た。馬車が用意されていたので乗った。御者はフェンディだった。
「これから寝食を一緒にするから。宜しく」フェンディが握手を求めたのでソイヤは手を握った。
二人の旅が始まった。町を出て平地を進む。
ソイヤは屋形の中に敷き詰められた嗜好品と水と食糧を見る。「これ全部食べていいの?」
「もちろん。アイテム回収はソイヤの仕事だから」
「これだけの待遇はイコールで姫にかかっている呪いの強さを表してるんだな」
「うん。一ヶ月を過ぎたら本当に眠り姫になるんだって」
「その話は聞いてないよ」
「え? やっべ。うそうそ今の冗談」
「いやいや。本当のこと言ってよ」
「やっべ。何にもないから本当に」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
ソイヤは本当の話だと確信した。
眠り姫と従者と暗黒世界とET(~久々の堕天使~) @Kanoooo
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