一ミリの差1/23

 いいえ。


 この文字を恨むことはまあまあ、よくあることではないでしょうか。

 なんにしても断るのは勇気もいりますし、言われたらつらいものですか。


 といっても、そんな重たい話ではありません。

 仕事でエクセルを使うのですが、集計をしていました。

 終わりました。

 閉じました。


 保存しますか?

 はい いいえ


 何時もなら閉じる前に上書き保存をします。

 たまたましていませんでした。


 ええ、ほんの少しです。身体がちょっと傾きました。

 僅かに、ほんの僅かに、カーソルが綺麗に真横に動いたのです


【はい】を押そうと思った瞬間でした。



 もう一度エクセルを起動しました。何十分と、かけて入力した文字は綺麗サッパリなかったのです。

 同じことを二度目はしんどいですね。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る