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最近、タクシーをはじめた頃、会社は都心へ行きなさい、三鷹、吉祥寺にはいてはいけません。

会社を出たら、次の日の朝まで会社に戻って来てはいけません。といわれ、会社を線路沿いから三鷹の線路沿いから、三鷹3丁前に出て、駅から、一通を通り成蹊通りから井の頭に出て、吉祥寺通りから、青梅街道、せき町ふきんから、井草はちまんで早稲田通りに出て行くのが毎日のコースだった。ぼくは、みちをしらない。

客を乗せたらどうしよう、いつもはらはらしていた。

客を乗せたら、このお客様はどこに行くのだろう、その連続だった。最初の頃は、ビクビクしながらやっていて、ハラハラの連続だった。

でもそんなハラハラは今になって考えるとあのころ、なんでハラハラしていたんだろうと思えるようになった。




1日のはじまり、出席、そしてそれは出撃である。


タクシーの1日のはじまりは感謝のカウンターに何十人も整列して今日も1日、事故なく行ってきなさい。あれ、これと、小言を伝達され、軍隊のように始まる。そして、営業セット 乗務員証、ドライバー紹介カード、デジタルICカード、ハイウェイカード、一式を受け取り、車の点検を行い。工場でサインをもらい、はじめて1日がはじまる。

出席何時、帰庫(中 4時間)そして、出庫していく。

タクシーの色はみどり、心は、くろぬりのハイヤーの気持ちで1日の営業がはじまる。




杉山公園、鍋横付近では、東高円寺、高円寺、中野方面、かん中すぎると高円寺、荻窪、南荻窪、荻窪付近から、西荻、善福寺方面、いつも、ちいさい、断片的な地図を頭に浮かべて仕事をしていた。街道を流していくと、定番でのせる。ポイント、定番で、ご案内し終わる場所はきまっていた。

いつも、ハラハラドキドキの連続だった。

ぼくは、早稲田と青梅街道しかわからず、それを行ったり来たりするだけだった。


かいどう、早稲田通りから青梅街道をぐるぐるしていた。

最初はつけるのが怖く、つけることができなく、ただ、それだけをしていた。




ぼくは早稲田と青梅街道しかできなかった。

井草八幡環8から、新宿へ向かい、流しをはじめた。

途中、何度も何カ所も、乗せるポイント、おろすポイントがある。

今川でのせたら、西荻ST荻窪ST 清水から本天沼でのせたら、荻窪、下井草、阿佐ヶ谷ST、下井草から阿佐ヶ谷北でのせたら、阿佐ヶ谷ST、大和町でのせたら、高円寺か中野ST、紅葉山(上)から、上高田でのせたら、東中野、おちあい、新宿方面、のせて、おろして、おろして、のせて、何カ所もポイントはたくさんある。

でも、ときたま、変化球が飛んできて、わからないところまでご案内しない時もよくあることである。

そして、新宿大ガード手前で青梅街道に出て、環8方面へ向かい、流しをはじめてUターンする。新宿から、中野坂上方面でのせたときは、いつも変化球のお客様相手にビクビクしながら流していた。

坂上から中野(P)付近では、中野新橋、南台、中野ST方面。

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