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「なんだか四ツ谷さんの顔を見たら元気でてきた」別れ際に似鳥先生はそう言った。

「本当ですか?」

「うん。明日からも頑張れそう」

 似鳥先生はにっこりと笑ってそう言った。

 その言葉が(あと似鳥先生が心から笑ってくれて)本当に恵は嬉しかった。

 それから二人はさよならをした。


 似鳥先生が歩き出して公園から出て行こうとしたときに「先生! 言い忘れていたことがありました!」と恵は大声で似鳥先生に言った。

「なに!」

 似鳥先生が大声で言う。

「私! 高校を卒業したら大学に行って、それから教師になります! 私は、似鳥先生に憧れているんです! だから教師になろうと思ったんです!」恵は言った。

 その言葉を聞いて似鳥先生はぽかんとした表情をした。

 それから少しして似鳥先生はくすくすと笑い出して、それから本当に大きな声を出して、その場でお腹を抱えるようにして似鳥先生は笑った。

「先生さようなら!」恵は大きく手を振りながらそう言った。

「さようなら! 四谷さんならきっと将来素敵な教師になれるよ! 私が保証する!」

 似鳥先生は大きく手を振りながらそう言った。

 そして二人は今度こそ本当にお別れをした。


 その年、猛勉強の甲斐あって、恵は目標の大学にきちんと現役で合格した。

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