第14話

「さあダンスタイムだ。」


どすんと放たれたコンテナの扉が一斉に開きパドックの馬のように並んだ攻撃ロボット”ウォーバード”が


出撃する。


背部の羽を広げブースター点火。


戦闘機と人型ロボットのあいのこのような形状をしたウォーマシーンは綺麗にトライアングルフォーメーションを組むと中央管理コンピューター”トリスタン”を防衛するバトルマシーン”ウィザード4”に襲いかかる。


大きなモノアイ下部の小さなレーザーサイトを光らせてウォーバードの行程をピッタリ追尾するウィザード4は円形の身体を人型に変形。


長い手足を揺らしながら宙をゆらゆらと動く。


周囲を丸くサークル状に囲みブラスター発射。


シールドを突き破って数弾が着弾。


間接の一部を破壊。


ひしゃげた故障箇所を瞬時に再生、改造しながら更に強化するウィザード4。


進化を続ける最強の護衛メカだ。


ひるまずウォーバードは次の陣形を組んで攻撃を仕掛ける。


次の手奥の手をコンピューターは弾き出し相手を壊滅させるまで戦い続ける。


これまでのリサーチで判明したウィザード4を一撃で破壊できる急所の割り出しにかかる。


レーザーとブラスターが行き交う中、クラッカーのフレッドが操るウォーバードがウィザード4の急所をロックオン。


「いけぇえええ。」


会心の一撃が放たれ両腕をせわしなく動かしながら、もがきつつ墜落。四散した。


「イーハーァ。」


と歓声があがる。


ウィザード4の残骸から生まれたキラーマシーン”エクスキューショナー”が間髪いれずに討伐にあたる。


「しつこい奴らだ。このままじゃこちらもやられる。」


歯を食いしばるようにフレッドがジョイスティックを握る。


「もうすぐガードが破れる。」


ウィザード4を倒した余韻に浸る間も無くカタカタとキーをせわしなく弾く。


「ミルドレッドに知らせてくれ。突破できたと。」


ヘッドセットマイク越しにつぶやくと電子の世界から解放された。

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