第二話
第二話〈1〉
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それは五月にしてはやけに暑い、ある日曜日のことだった。
日本一の電気街にある、とある店頭。
俺は目の前で
「……どうして出ないんでしょうか? こんなにやっているのに──」
そうつぶやきながら、
いや別にそれ自体はそんなにおかしな光景じゃない。美少女だって人間なんだから(
問題は……その美少女の右手に
「これも
「おかしいです……」
ガチャポンの中身を確認するごとに段々と声に力がなくなってきている。それでもレバーを回す手は休めない。見かけによらず案外
「次こそは……次こそは出ますように」
にしてもやっぱり……目が
「なあ
彼女の
「……だって、まだあのアキちゃんピアノバージョンが──」
それはつまり出るまでやるってことか? うーむ、
「……」
ゴリゴリと、レバーを回す音が
「また外れです……」
もう何か、どう
俺……何をやってんだろうね?
何だか自分で自分が分からなくなってくる。何だって俺はせっかくの
さて、
そもそものコトの
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