第3話 邂逅

…か……えますか………

眠れる勇者よ、聞こえますか…

我が国の平和を守るため、その力をお貸しください…

どうか…どうか…目覚めてください…勇者よ………


「ん…」

窓から差し込む朝日の眩しさに目を覚まし、時計を見やれば朝7時。

俺は耳栓を外し、思いっきり伸びをした。

最近、寝ている間に人の話し声が聞こえるような気がして、気味が悪くて快眠できなかったので、耳栓を導入してみた。

やっぱり雑音を遮るとよく眠れるな。

「さて」

俺はもう一度大きく伸びをして、布団から出た。

春ぶりに着る長袖の制服は、少しだけ袖が短くなったような気がした。



第三話 おわり

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