「ねぇ、倫也くん？」

「なんだよ、恵」

　今日は、久しぶりに倫也くんと取材と称してのデートに来ていた。

　前に色々あって、すっぽかされたデートの穴埋め。

　だから、たまには、メインヒロインっぽいことをしてみようかな～　なんてね。

「倫也くんって、毎回、私とのデートの時に問題を起こすよね～　ちゃんと、終わりまでデートできた時って、二回目の六天場モールのときくらいじゃないかな？」

「えっ、と～」

「だいたい倫也くんは、私にはメインヒロインとしてちゃんとしろって言うくせに、自分は私をちゃんとメインヒロインっぽく扱ってくれてないんじゃないかな～」

「あ～、その」

「ホント、なんだかな～だよね」

「その節は大変申し訳ございませんでしたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

　彼が慌てて、深く頭を下げた。

「だからさ」

「はい」

「今日は、ちゃんと私を最後まで楽しませて、ね？」

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