第23話 冴えない夜の眠りかた【加藤視点】

「うん、じゃあまた明日、学校でね。おやすみ。倫也くん」

 私は彼との電話は切った。

 最近、彼と夜通話することが増えてきた。


 最近、ゲーム作りを口実にいろんなことをやりすぎた。絶賛黒歴史を量産中の気がする。

 

 本当になんだかな~


 昔の口癖を私は再び口にした。


 もう、日付は変わろうとしていた。そろそろ、私も寝よう。

 ベッドに潜り、目を閉じる。


 彼と出会って私は色々と変わってしまった。

 彼は「メインヒロインに近づいている」とか言うんだろうな。


 寝る前に思いだすのは、決まって彼のことだ。


「ねぇ、倫也くん?」

 ここにはいないはずの彼の名前を呼ぶ。


「私は、本当にあなたのメインヒロインになれるのかなぁ」

 いつの間にか、意識は夢のなかに向かっていく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る