第403話 龍崎 仁

 私は、構わず電話に出なさいとアゴで命じた。


 桐山は着信画面を見て少し躊躇した。



「ハイ、もしもし……」



『あ、桐山先生ですか。武藤です』

 家政婦の武藤サクラの声だ。

 随分と慌てた感じだ。


『レイラお嬢様は今、どちらにいらっしゃいますか❓』



「え…」一瞬、アキラは私と目を合わせた。

「レイラお嬢様なら…… 今、私と一緒に地下施設でピアノの練習中ですが……」




『ただ今、旦那様が病院から戻られました』



「え、旦那様が……」

 アキラは眉をひそめた。



「うゥ……❗❗❗」

 龍崎仁が……



 思わず、私も緊張して呻いた。







☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚※。.:*:・'°☆

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る