第388話 『ラ・カンパネラ』

「『カンパネラ』はお嬢様も得意な曲のひとつだ…… マストな一曲と言って良い」


 うン…… 仕方なく頷いた。好きなだけピアノを弾けるんだ。贅沢は言っていられない。

「音源は、これだ」桐山はリモコンを操作した。スピーカーから『ラ・カンパネラ』の流麗な旋律が流れた。


『これが…… レイラのピアノか……』

 神の手を持つ『リスト』が、その超絶テクニックをひけらかすために創った曲……


それが、『ラ・カンパネラ』だ。

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