第376話 心ゆくまで……

 そうは言っても盗聴器の仕掛けられているかもしれないこの部屋でアキラと相談する事はできない。


「手の調子は如何いかがです……」

 心配そうにアキラが訊いてきた。


「……」私は強がって微笑を浮かべ頷ずいた。


「そうですか…… 良かった。では、防音設備の整った地下室でピアノの練習をしましょう」


「……❓❓」マジか……

 嬉しい。

 ピアノが弾ける。気の済むまで演奏が出来る。

 私は、すぐにでもピアノが弾きたかった。


 誰にも邪魔されず心ゆくまで……

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