第366話

 リビングにドS姉、ミラと義母 舞香が現れた。

「うゥ…、ミ、ミラさん……」

 桐山アキラも驚きを隠せない。


 義母 舞香はたのしげにピアノの前に進み、鍵盤をひとつ叩いた。


「面白い趣向ねェ…… レイラさん。

 どう、一曲❓」

「……❗❗」

「それとも弾けないのかしらァ~ー❓」

 義姉あねのミラも疑うようにあざ笑った。


 どうする…… 逃げるか。

 それとも……


「待って下さい。手の火傷やけどが完治するまではピアノなんて弾けるはずはない」

 心なしか早口でアキラは言い訳をした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る