第365話

「な、何を言ってるンだ……」

 思わずアキラも声を荒げた。


「これでも私…… 一時期はピアニストを目指したンですよ。ま、才能がないんであきらめましたが……」

 矢作は不敵に笑った。


『な…… 何ィ……❗❗』


「どうです。もし弾いて戴けたら、おとなしく引き下がりますが……」 


「バカを言うな❗ ご覧の通りレイラお嬢様は手を火傷ヤケドされて今リハビリ中なンだ❗❗」

 アキラは包帯を巻かれた私の手を示した。

 

「ですが、ここで弾いて戴けないなら、ルナではないかと疑念が残ります」

「そんな事はないと言ってるだろう❗❗」


 その時、廊下から笑い声が聴こえた。

「フフ…、私たちも是非聴きたいわ」

 

『な❓❓』お前らは……

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