第360話 レイラお嬢様

「彼女の母親は、そんな生活に疲れたンでしょうな…… ある日、ルナを置き去りにして出ていってしまった。それから父親の生活は、いっそう荒れて……」


「ちょっと待って下さい」桐山アキラが話しに割り込んだ。

「そのルナさんと言う方が悲惨ない立ちをした事と、レイラお嬢様と何か関係があるのですか……」


「フフゥ…ン、それなんですよ」

 また矢作は不敵な笑みを浮かべた。


「え……何です…… それッて❓」


「ですからルナは、その悲惨な状況を脱するためレイラお嬢様と入れ換わったンじゃないかと思いましてねぇ……」


「❗❗」

 私は出来るだけ驚かない振りをした。

 だが、何処か不自然だった。


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