第330話 クラブ『XYZ 』

 秋葉原にある地下のクラブ『XYZ 』。まだ開店前だと言うのに中年の男性が入ろうとしていた。店内のカウンターの奥から女性の声が聴こえた。


『お客さん、まだ開店前なんだけど』


「フン…、いいんだよ…… リナ❗❗

 ほら、ツケを払いに来たのさ❗❗」

 そう言って男性は財布から一万円札を出した。

 男は、榊 純一だった。


「あら、サーさん、随分と今日は気前が良いじゃン…… どうしたの……

 何か、当てた❓❓」

 童顔で化粧ッ気のないリナは金を受け取り領収書を取り出した。

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