第112話 レイラ……❗❗❗

「この時間、まだ学校なんじゃねぇか!!」

 矢作は、わざとらしく冨田の左腕を掴み、腕時計を見た。



「い、痛いですよ…… ハギさん」

 無理やり冨田は腕を掴まれ顔を歪めた。




「フン……、知るかよ」

 私は、そっぽを向いた。


「じゃ、名前だけ……教えてくれよ!!」




「はァ……」眉をひそめ、少し躊躇したが。

「レイラだよ……」とつい偽名を使ってしまった。




「フゥ~ン…、なるほどねェ。レイラか。

 良い名前だ!! ッで、姓字みょうじは……!?」

 なおもしつこく訊いてきた。







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