第111話 矢作《やはぎ》

「待てよ! ネーちゃん!!

 ちょッ、待てッて!! 名前は……!?」



「はァ~…、るっせェな!!

 しつこいンだよ。警察呼ぶぞ!!」



「フフン……、悪いな!!

 オレは、その警察なんだよ!!」

 ポケットから手帳を差し出した。



「な…!!」警察……。

 ウソだろう。


 オッサンは私の目の前に警察手帳を提示した。


 『矢作』としるされてあった。



「はァ…、やづくり……!?」

 ロクに中学も出ていない。


「フフゥ~ン、『やはぎ』だよ!!」



「ほら、知りませんか。

 お笑い芸人で小木、矢作の『やはぎ』ですよ!!

 ボクは冨田と申します!!」

 イケメンも警察手帳を見せ自己紹介した。


 




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