第199話 『怒りの操り方』のコツ、教えます

 私が今の職場に就職する前の話。

 

 職業訓練校で『アンガーマネイジメント』(この表記でいいのか?)の講義を受けた。


 この『怒り管理法』と和訳できる講義は、怒りに対してどう立ち向かい、どう対処すべきかを学ぶ。


 だが、そこから学んだはずなのに就職しても就職しても他の障碍者とトラブルを起こす。



 私はPTSD(心理的外傷)という脳の障害(?)がある。


 この障害は、死んだり恐怖した出来事や言葉が突然思い出す。


 虐めや虐待がそれに当たる。


 そして、私は、それらによって、さらに虐められたり虐待を受けた。


 世界を憎んだ。


「私は世界で一番醜い人間だから完璧な人間になってやる。そして、世の中を、すべての価値観を変える。怒りも喜びもない世界を作るんだ」


 表向きはいい子を演じていたが、障害などで言葉が上手に話せない障碍者などは私を馬鹿にしていると思い込んでわざと嫌味や暴言を吐いた。


 小説を書いているから言葉の暴力は群を抜いている。


 

 復讐や怒りのエネルギーは上手に使えば作品を向上させたり、生き甲斐にもなる。


 だが、蓄積された怒りは重荷にもなる。


 目の前のものに対して敵対する。


 特に自分に対して自信が無かったり過度に卑下することは周囲全員が実は裏で私の悪口を言っていると想像してしまう。


 何より、暴力を振るいたい衝動に駆られる。


 実は、こうしてキーを打っていても嫌な記憶は出てくる。



 これを抑えるために脳はフル稼働する。


 結果、泣いたり、最悪暴力を振るう。


 今だから書けるが実は小学生の頃に教室の机を滅茶滅茶にして刃物を振り回し、一人の男子に怪我をさせたことがある。


――どうして、私の辛さを誰も知ろうともしないの?


 親や先生に怒鳴られながら私は絶望していた。



 それが、最近、ある出来事で風景が変わった。


 本当に唐突なのだが、ある日に怒りが頂点に達しそうなときに奴が出た。


『はい、ストップ。怒るのは分かる。ああ、妄想はいいよ……妄想の我慢はしなくていいよ。殺してもOK……はい、落ち着いた? じゃあ、まず、何で怒ったか具体的に分析をしてみようか? 煩い? まあ、そうだなぁ。近くで工事もしているしなぁ……あと、薬の飲み忘れもあるだろ? お腹が空いた? じゃあ、丸亀でカレーうどんを夕食にするか? あ、ポイントがたまっているスタバもいいな」


 すると、怒りが収まってくる。


――なるほど、そうだったか


 そこから、私は自分の怒りがわくときに、徹底的に相手を想像で殺し、現実を分析をするようになった。


 すると、だいぶ楽になった。


 これは小説のために沢山の本や経験がかなり影響していると思う。


 ありがとう、声。

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