第149話 実に不思議な体操
『ラジオ体操』
独特の、朝っぱらからノーテンキな明るい曲に合わせて体を動かすリズム体操である。
ある一定の年齢層より上は夏休みなのに早朝から起きて公園などで体操をして首から下げたカレンダーに町内会の大人から判子を押してもらうことが宿題、なんてあった。(今あるかな?)
現在、私はある特定子会社に勤めているが、体力アップと昼食後の目覚まし代わりにラジオ体操をする。
もしも、私が外国人で来日してラジオ体操を見たらどう思うのだろう?
正直に書こう。
――不気味だ
ラジオの掛け声と音楽だけで大人数が同じ動きをするのだ。
無論、世界中には太極拳とかダンスのように決まった動きで健康向上を目指すものは多い。
でも、日本のようにほぼ(身体障碍者などは除外して)全ての国民がやる体操というのは早々ないと思う。
日本人は世界から見て「みんなと一緒」が好きな国民であると言われている。
しかし、インターネットの発達などにより否応なく『国際化』という理不尽な要求に応えるようになった。
早い話が『個性的』こそが善とされるようになった。
そこには『責任』や『義務』というものが必要なのだが、そこまで教える教育者や知識人はなかなかいないのが実情。
人間ばかりの世界もつまらないので自然界を見てみよう。
無個性が当然の世界だ。
能力や環境により差こそあれ、自ら草食獣なのに仲間に食らいついたり(馬は極寒の極限の環境下でなら肉を与えれば食べます)肉食獣が若葉を食べるというのは早々ない。
『種類』としての『個性(この場合は特徴)』はあるが、個単体での個性は珍しい。
だから、金のうなぎや無色の金魚がニュースになるのだ。
私は周囲から「個性的だね」といい意味でも悪い意味でも言われる。
周囲とは、必要がない限り基本的に距離を取っている。
例外はいくつかあるが、一人のほうがいろいろできるし安全だと思っている。
故に「みんなと一緒に何かをする」というのは少なくとも二十代までは苦手だった。
今は投薬や訓練などで普通に過ごせている。
個性って何?
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