第137話 境目があいまいになる世界
かつて、『作家』を目指すなら手書きで何枚も原稿用紙を使い、雑誌の担当者や師匠などに見せて出版社に売り込み、ようやく本になる。
今は違う。
パソコン、いや、スマートフォンがあれば誰しもが指先一つで作品を全世界に発表できる。(ただし、それが『商品』としての価値があるかは不明だが)
小説にしろ、漫画にしろ、そして映像作品にしても誰しもが平等に機会を与えられている。
その中でドラマ化やアニメ化になった作品もある。
さりとて、毎秒何百、何千の作品の中で商売になるものはほんの少しである。
さらに、『本当の』プロになれるのは、ほんの一握りに過ぎない。
創作の世界から性別の世界を見ても今やLGBTなど話題になり、カミングアウトしたり芸風にしている芸能人が日本でも多くなった。
かつて、個性は「常識」というもので縛られていたし、それが当たり前で疑問を持つことは許されなかった。
江戸時代の士農工商(今は違うようですが)は武士の家に産まれれば武士として生きるしか道がなかった。(まあ、幕末になると身分を売って商人になり大成功という例もある)
時代が下っても人一人が知る世界や常識は限度があった。
それに一大変革を起こしたのは技術革新。
特にインターネットによるものが多い。
そこにはクソみたいな罵詈雑言から神のような文章まで文字通り千差万別にある。
だからこそ、『本物』になるのは難しいのだろう。
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