第131話 家族という最小公倍数、家族という最大公約数

『家族』とは何か?

 産まれた時から独り立ちをするまで自分を保護してくれる母と父。

 いれば、兄弟、姉妹がいる。


 動物は父と母にはなるが、夫と妻にはならない。

 例えば、アザラシやライオンなどは「ハーレム」という一匹の強い雄にメスが複数群がり子供を産み、育てる。

 雌はそのままだが、雄として生まれると追い出され自分のハーレムを形成しないといけない。

 人間に近いチンパンジーやボノボなどの類人猿は血縁が近い親戚で構成され多くが順位をつけている。

 実は、『家族』というグループ形成は人間特有のもの。


 事の起こりは氷河期時代あたり(はい、この辺適当)。

 その頃には雄(男性)が雌(女性)と交尾をするために獲物を狩りプレゼントをしていた。

 魅力的な女性は、多くの雄から食料を得ていた。

 ただ、いくら力のある男だって失敗することもある。

 不定期なのだ。

 そこで女たちは考えた。

――どうすれば、雄から効率よく定期的に食料が確保できるか?

 そこで多くの男からもらうのではなく、一人でも定期的に食料をくれる男を選んだ。

 夫婦の原型である。

 さらに副産物(えーー?)として、夫婦の間に子供が生まれると『自分たちの子供だ』という認識が芽生え、愛情をもって育てるようになる。


 つまり、夫婦も家族も原型は利己的であった。

『家族愛を大切にしましょう』などというのは後の話である。

 

 毒親、という言葉もこれでなら説明がつく。

 親である前に一人の人間であり、一人の男(または女)なのである。

 親だから、最初から愛情があるわけではない。

 そこには、DNAに刻まれた利己的な部分があり、昔と違うのはそれを恩着せがましく嘘を付くことだろう。


 それでも、子供のために働く大人たちに感謝。

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