第122話 それは娯楽か自己満足か?

 日々、『カクヨム』を筆頭に『小説家になろう』など小説投稿サイトには文字通り様々な作品がジャンル問わず、それこそ秒単位で投稿されている。

 なにせ、書籍化やアニメ化を目指して多くの作家の卵が明日の成功者を夢見て書くのだ。

 憧れの声優や漫画家に自分の書いたキャラクターを表現してもらう。

 大ヒットになり、インタビューを受ける自分を想像する。

 考えただけでワクワクする。

 それは分かる。


 でも、焦り過ぎていないか?


 以前、問題視された星やレビューの送り合いによる偽装になると、もはや私には何の感情もわかない。

「ああ、そうですか。大変ですね」

 なんて無感情に言うだけだ。

 

 武道や勉強でも言われることだが『継続は力なり』という。


 子供(小説のようなものを書き始めたのは中学生時代。今四十代)の頃から書き続けて思うことは、「無理し過ぎ」。

 

 もちろん、自信を持つことはいい。

 ただ、本当の自信というのは自分の強みだけではなく弱みを知ることだと思う。

 完全無欠の人間でもない限り、無理をすれば、限界が訪れる。

 それは読者に、何より自分に響く。

 

 弱さを知ることはとても怖い。

 誰だって自分の弱さを知るのは嫌だ。

 でも、だからこそ、自分も知らなかった発見があるかもしれない。

 それは筆を折らせることになるかも知れない。

 

 自分だけの正義、理想があるのは立派だ。

 でも、それは他人からすれば悪であり、妄想に過ぎない。

 当然、大きいものならそれだけ批判を受ける。

 

 日々、修行である。

 日々、経験である。

 

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