第94話 ライトノベルの果ての世界

 全てのライトノベルを私は邪険にはしてない。


 と、保険をかけて書こう。


 いい加減、読者に甘えるのをやめてほしい。

 読まない読者や星を付けない読者に対して、果ては現実世界で自分の意に染まらないものに対して、「愚民」とか読者に言うな‼

 読者が作家に対して甘えるのはいい。

 でも、作者が読者に甘えてはいけない。


 もっとも、これはカクヨム、というより今の世の中そのものだが、大した努力も作品も作らずに数個作品を作って大物気取りで他人を批判する者のなんと多い事か。

 それが名立たる人物ならまだわかる。(まあ、芸能人が政財を語る世の中に置いて既に世紀末感があるのだが)

 でも、大方はパソコンやスマフォの電源を落とせば、ただの『人』である。

 彼らは反論するだろう。

――自分たちは努力している!

――でも、誰も認めてくれない!

――自分たちはやればできるんだ!


 ……

 戦後教育の悪癖かも知れないが、心地いい精神論で子供たちを騙す教師や芸能人のなんと多い事か……

 そのくせ、皮膚感覚を養ってないから情報は大人並みに知っているのに経験値がないから実際の現場では役に立たない。

 私は発達障害を持っているが、私以上に他人の心が分からないを見てきた。

 他人の心なんてわからないから悪い意味で唯我独尊になる。

 そうすれば、読者はついてこない。

 当然の帰路だ。

 でも、本人は分からない。

 自分で限界リミッターをかけているから。

 まあ、そこからは根性とかの世界で今どきの若者には少々難儀するかもしれない。

 でも、一つだけ言えることがある。

『努力して謙虚でいると人が付いてくる』

 

 では、努力とは何か?

 私は空手や剣術における『型』だと思う。

 同じ動きの繰り返し。

 飽きて辞める人もいるが、動きの理解が出来ると同じく動きなのに全く違う視点で見えてくる。

 そして、その目線で達人を見れば驚きの連続である。


 文芸に当てはめれば『如何に読者を引き込むか?』を考えて様々なことを知り、語り合い、経験する。

 その中で自分の知らなかった知識や見識を持つことで文章に深みが出る。

 世界が広がる。


 今のライトノベルの大半は人を見下し、笑いものにし、嫌悪感をあおるものである。

 それが気に入らない。

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