そして指輪はなくなった/多田鶏肋
宝石というのは宝石だけで飾られているものは稀ではないだろうか。たいていの場合、それらは人間の身を飾り、美を引き立てる道具として存在する。
ネックレス、ブレスレット、耳飾り。
そして指輪。
さてここにも指輪が一点。その指輪の宝石は偽物だったのだが、何故騒ぎになったのかというと……。
《そして指輪はなくなった/多田鶏肋》
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887572145
まるでお手本のようなストーリー性と、きちんと伏線の張られたミステリーに拍手をしたくなった。
何て事のないごく普通の流してしまうような会話の中に、伏線が張られているのは見事。私は気が付かずに流してしまった。……私が抜けているだけかもしれないが、それはさておく。
キャラクターたちは他の小説からの流用らしいのだが、きちんとキャラが立っているのでこれだけ読んでも話が成立するように感じた。少なくとも他の小説を(この時点では)まだ読んでいない私がそう思ったのでそうだと思う。前後のストーリーを読まなくても成立しているのは好感が持てるのと同時、若干猛省する次第。
それにしても突然の殺人事件にはちょっと笑ってしまった。最後までそのキャラを貫いてくれるのは笑えて好き。
日常の謎としても成立しそうな物語。
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