天の眼(Heaven's Eye)/宇枝一夫

 さてお次は「完全な球体」にまつわる謎だ。

 その完全な球体はなんと、謎のコーティングがされた隕石だ。果たしてどこから現れたのか。天からの贈り物なのか、それとも?

 誰もが――主に教授という肩書きを持つ人々が夢中になる謎の隕石『天の眼』。更にそれを狙う怪盗。

 さてその真相は……。



《天の眼(Heaven's Eye)/宇枝一夫》

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887579708



 最初に思ったのは、漫画にすると良さそうな文章、ということ。絵が欲しくなると言うか、その絵が浮かぶというか、作者さんは漫画みたいなものを想像しながら書いたのではないかと思った。それが良いとか悪いとかではなくて、それこそ原石みたいな文章。

 原作にした漫画として見てみたい気もする。

 とはいえ、謎の隕石に関する導入から、次になんの繋がりがあるのかわからないニワトリ泥棒のシーンに入るなど、このあたりはストーリーの緩急みたいなものがはっきりしていて結構好き。

 この後に入ると、中盤以降の展開がすべて完全な球体である隕石の謎についてのネタバレになってしまうのでどうしたものかと思うのだが……。


 あえて言うなら、コーティングの真相に関して。

 不勉強で申し訳ないのだが、例のものはレーザー照射を跳ね返すのか、というのが知識に無いので、ある程度の説明が欲しかった。

 ただなぜか納得させられてしまった勢いがあった。

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