第7話 中学生4
「皆さんこんにちは自分です」
「今回は告白です」
「それでは始まります楽しんで行ってください」
あのクリスマスの日から、1年とちょっとが過ぎ、今日は中学の卒業式当日。
朝玄関を出ると、いつもどおり雪花が待っていた。
眼鏡をかけ、髪は肩より少し下に伸ばしている、ロングとは言えないが、ショートとも言えないそんな長さだ。
そんな雪花と雑談しながら中学校に向かう。
1年前思いを告げると決めた日から、勉強をしまくった。
その成果は、見事実り雪花とは、同じ高校に行けることになった。
これで後は雪花に好きだというだけ。
その日は1日が異様に長く感じた。
長く感じた1日も終わり、帰りの道で、何か変な空気になりながら、雪花と帰っていた。
「同じ高校行けることになって、よかったな」
無言の壁を頑張ってぶち壊した。
「う、うんそうだね! これで来年も一緒に居られるね」
そうこれで、来年も一緒に居られるただ、次からは、幼馴染じゃなく、恋人として一緒に居たい!
「雪花! 自分雪花に言いたいことがあるんだ」
自分の両手を雪花の両肩に乗せ雪花の顔見る。
「えっ、うん何?」
突然で驚いたのか、雪花は頬を赤らめながら、驚きの表情を見せる。
この顔も可愛い、いやいやそんなこと考えてる場合じゃない、ちゃんと雪花に伝えなきゃ好きだって。
「雪花、言いたいことがあるんだ」
息を整え言う。
「自分は、雪花のことが」
「好きだ! 自分の彼女になってください!」
言えた、ちゃんと文考えてたけど吹き飛んじゃった、でも好きだとは言えた、これで思い残すことはない。
「ねぇ顔上げて」
言われるがままゆっくり顔を上げる、顔を上げ終わると突然、自分の頬に柔らかく、暖かい物が触れ。
「チュ」
という音も聞こえる。
なんだと思い、触れらた方を見ると、雪花が自分の頬にキスをしていた。
思わず。
「え!?」
間抜けな声が出てしまう、そんな声を出してる間に雪花は自分の体から離れていた。
「それが私の気持ちだよ」
上目遣いで、眼鏡の奥からはいつもより、優しい眼でこっちを見ていた。
「えってことは?」
「もう言わせないでよ、うんいいよ、あなたの彼女になってあげる」
やったー!と心の底から込み上げてくる。
「まぁ私はあの山の日から、ずっとあなたのこと好きだったんだけどね」
少し拗ねているのだろうか? 自分から目線をそらし、俯いている。
「小学校の時のあのケンカも本当に辛かったんだからね」
雪花の目に涙が垂れ始めている。
「中学校入ってからも、可愛いって思われたくて、少しでも、好きって思ってもらいたくて、いっぱいアプローチしたのに、可愛いの一言も言ってくれなくて、あーもう無理なのかなって」
いつのまにか雪花の顔いっぱいに涙が垂れていた。
膝を抱えながら泣いていた。
何か言わなきゃ雪花にそう思った。
「雪花ごめんなぁ、いっぱい嫌な思いさせてよな、小学校の時のは今でも後悔してる、あの時あんな言葉言わなきゃもっと、色んな楽しいことできたのにって、何より雪花を悲しませずに済んだのにって」
今までの思いを全てぶつける勢いで言った。
「あの水着姿の雪花も浴衣の雪花も、クリスマスの時のも、普段の雪花もツンツンしてる時も、笑顔の雪花も、全部全部好きだ! 雪花のためなら何でもやれる、そう思えるくらい好きだ!」
思いの丈を全てぶちまけ、雪花の方を見ると、少しずつ泣き止んできていた。
「もうそれを早く言ってよ、色々心配しちゃったじゃんバカ」
手の甲で涙を拭きながら雪花はそう言った。
「うんごめんなぁ、だからこれからもっと色々楽しいことしよ!」
「うん!」
満面の笑みで返事をした、雪花は今までで1番可愛い顔をしていた。
思いの丈をぶつけあった2人は、手を繋ぎながら帰っていった。
「皆さんどうでした? 自分が雪花に思いを告げ付き合い始める話、これで自分は彼女を作ることができました」
「次は高校生活の話」
「それでは次の話でお会いしましょうさよならー」
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