第2話 大学受験


そう、私は大学受験に失敗したの、たぶん。


高校生になってから学校の先生がしきりに進路について話してきてた。

別にそれは嫌じゃなかったし、きちんと考える時間があったのはとても感謝してるの。


わたしは悩みに悩んで弁護士になりたいって思った。

小さいころから自分に厳しくルールを守るように生活してきたし、なにがなんでも犯罪とか犯す人の心理が理解できないの。

だから法学部に入って弁護士になろうと思った。


だからほとんど法学部しか受験してないの。


じゃあなんで今は違うのかって?


それはね、滑り止めで受けた女子大しか合格できなかったの。

女子大に法学部がある学校なんてないから、人間科学部を受験したの。

そこしか受からなかった。

浪人はしたくなかったし、現役で大学行くことが私の目標だった。


目標と夢を天秤にかけたとき真っ先に落ちたのが「夢」だった。

だからその日以降、「夢」を語ることも作ることもなかったの。

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人生の迷い きらら @rinka888

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