~Coffee Break~ After story②
「エルダーニュの薫る丘 -in the After story for Chocolatier-」(設定・登場人物)
※「ショコラトル戦記 -Black&Bitter-」の外伝章に当たる話である。因みに三十年経過している。
表現上のポイント→比喩表現的な文章では「薫り」を使い、直接的に匂いがするものは「香り」と使っています。
:http://imijiten.com/kanjiimi/744/
『港町エルダーニュ』
Ⅶ(セファ)の国にあり、魔力船の停船する港町である。Ⅷ(セイシャ)の国で生産した医薬品や魚介類を貿易港から輸出している。また、古文書も多く流れ込む為に、潤沢な知的財産がある。
「エルダーニュの丘」は「ショコラトル騎士団」が軍事演習で使った場所でもあり、風薫る美しい丘で、街並みが一望できる。しかし、物好きな者しか住めない土地だ。
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エルフとノームの手を取り合って暮らす街、港町エルダーニュ。Ⅶ(セファ)の国の中にある、大きな港町である。人と物の行き来が激しいこの街に「メタヘル」と言う、心に住み着く魔物が鳴りを潜めていた。人々の心は、不眠や精神的な憂鬱などの病に疲れ、自殺する者も多く、平和を取り戻した街は少しずつ疲弊していた。
そんな中、「エルノ」と名乗るひとりの少年と、一匹の黒く毛づやの良いケットシーは幻獣の住まう 「Ⅻ(ザイシェ)の国」から、魔術種族(エルフ&ノーム)の生息域である、Ⅶ(セファ)の国に来訪し、小高い丘の上に住む心理学者「ベレンセ」の家に仮住まいした。
そして、彼が作った魔法の精油「エルダーニュ・オイル」を販売しながら、細々と生計を立てていた。
香草や魔物の分泌液で作った魔法の精油は稀少ながら、効果はてきめんで、人々の心をみるみる癒していった。しかし、破格な値段と作るための限定条件があるせいで、少年は厄介者扱いを受けていた。
しかし「かつての冒険」で、戦乙女カジワラ(梶原 愛)の仲間だった、混血の美少女「セシリア」も交え、楽しい日々を過ごしていた。そんな彼らだったが、メタヘル(病魔)の来訪と共に、本格的に少年達は追い出されそうになってしまったのだ。
それでも、クライアント(患者)の病を癒し、少年らは的確なカウンセリングを続けていくのだが、街に悪魔のような顔をした「もう一人の行商人」が現れた。
悪い噂によってエルノは愚か、心理学者ベレンセとその仲間達は住処を失い、故郷から追われる身となっていく――。
※メタヘルとは「悪魔憑きの悪魔」→「ショコラトル戦記 -Black&Bitter-」【Ⅵ】:PeaceⅩⅩⅩⅦ 参照。口伝いに伝わる伝染病とも呼ばれ、精神的に弱った者の免疫を奪い、合併症をもたらす。竜の秘薬(ファグマ)では治療することが出来ず、持ち前の強い精神力で回復するしかない。戦乙女カジワラも、メタヘルの誘惑で自殺しかけた。アウフスタ女王の実母が召された大きな原因もこれである。
尚、精神的病魔の総称でもある。
◆エルノ(12歳くらい ※少年から歳を取らない? ※アイルランド語 男性名)※主人公
「俺は何の為に生まれて、誰の為に死んでいくのだろうか……」
ベレンセの研究所に居候をしている少年。大きな革製のリュックを背負い、青い生地の布に広げたベレンセお手製の「魔法の精油(エルダーニュ・オイル)」を売って生活している。創造主が作り出した「愛する我が子」であり「×××」と言う種族。「創造主の息」によって生きている。
純粋無垢な性格はすっかり汚れ切ってしまった模様?
探求心が旺盛で、ニナと共に「エルダーニュの丘」にある「ベレンセの研究所(吹き溜まり)」に住んでいる。他者の感情に強い共感性を持ち、物に対する執着も強い。
「共感性」と言う諸刃の剣を武器に、他者の痛みに介助するようになる。「Ⅻ(ザイシェ)の国の子ども」ならではの影響されやすい純粋な心を持っている。臨床心理学の逆転移を使って、メタヘルを駆逐していく。
身体に摂取した「エルダーニュ・オイル」が「テラピノツルギ」に共鳴する。共感性を持ちながらメタヘルを駆逐していく。
彼は創造主の作り出した「最初で最後の子ども」であり、Ⅻ(ダース)の世界の生物は、地の泥を練って息を吹き込まれている。特別な存在で、ニナから「自分の出生を知る為」と称しつつ、旅に出たのだ。しかし、物語の終盤に至り、自分の役目を知ることになる。
「共感性を持つ人の特徴」https://xn--bckg8a9ab8bxc5fpjscf3i.com/category2/entry5.html
・一人称「俺」
・性格:物怖じするところがある。お金が大好き。慈愛に富み、傷つきやすい性格でもある。
・体格:小柄。
・容姿:口元を覆うように竜の柄のバンダナを巻いている。
・髪型:青髪。
・口調:「おかね、おかね」
・好きな食べ物:柑橘類
・種族:???
・出身国:Ⅻ(ザイシェ)の国
※エルノの秘密
物語で成長する主人公。冒頭登場時は12歳。リビドーと共に幻獣化し、見た目が二歳ずつ成長する。
【First drop】12歳
→【Second drop】14歳(上半身と歯の一部が龍化)
→??
◆ニナ(♀・猫の妖精【ケットシー】※アイルランド語 女性名)
「……エルノを見捨てて逃げる?おバカなことを言わないで!!あの子は私にとって可愛い弟なの!種族や通う血が違っていたとしても、私はあの子のお姉ちゃんなの!!絶対に、あの子を見捨てて逃げたりしないんだから!!」
饒舌な言葉を喋り、二本足で歩く不思議な雌猫。彼女は「ケットシー」と言う猫の妖精で、創造主の使い魔である。黒く美しい毛を持っている。一般的な白いケットシーとは違い、変わった容姿を持っているので、変わり者同士、エルノとは仲がいい。「創造主の召命で、エルノを旅に連れ出した」。人目を憚らずにエルノを厳しく叱ることもある。嗅覚が鋭いので、エルダーニュ・オイルは嗅ぎたくない様子。
ユアン⇒白いケットシー(「ショコラトル戦記 -Black&Bitter-」登場)は、遠い親戚らしい。
・一人称:「私」
・性格:綺麗好き、饒舌多弁。
・体格:すらっとしている
・容姿:黒いつやつやの毛並み
・口調:「おバカさんね」
・好きな食べ物:タルトタタン(アイルランド風ケーキ)、紅茶(キャンベルス・パーフェクト・ティー)、恋なすび(マンドレイク)
※参照
「クックパッド・アイルランド風ケーキ タルトタタン」:https://cookpad.com/recipe/491526
「紅茶(キャンベルス・パーフェクト・ティー)」:https://www.tea-treats.com/store/?pid=53871574
・種族:猫の妖精(ケットシー)
・出身国:Ⅻ(ザイシェ)の国
◆セシリア=ケーテル(※Cecilia=Keuter オランダ語・女性名 27歳くらい)
「ショコラトル戦記 -Black&Bitter-」の登場人物。
「カジメグお姉ちゃん、会いたいよ。……泣き虫な私がこんなに成長したんだよ?たくさん勉強して、たくさんの人を助けたんだよ?お願い……もう一度会いに来てよ。お願いだから」
錬金術の使えるエルフとノームの混血の女性。博識であり、好奇心が旺盛。活発。異国人カジワラと出会ったと言っているが、噂ではないだろうか?大人としての魅力とあどけなさを持ち合わせており、たびたびエルノ達の元に訪れる。「マドレーヌ」と名付けられたユニコーンを引き連れている。
薬学の知識に富み、「竜の秘薬(ファグマ)」の生成に、度々力を貸してくれる。献身的で女性患者にオイルトリートメントを施すようになる。
「心情心理・研究新書」を作成するのが、この物語の「もうひとつ」の目的である。それと同時に、彼女がキーパーソンとなっている。
また、ベレンセの助手として旅路を手助けしている。
・一人称:「私」
・性格:好奇心旺盛であどけない一面と、大人びた一面を持っている。
・服装:襟付きのえんじ色の外套。中に黒いレザーの服を着ている。革のブーツを履いている。
・容姿:横顔が美しい銀髪の美女。尖った耳と、羊のような黒く丸い角を持っており、瞳は赤い。
・髪型:三つ編みに束ね、うなじに流している。先端は赤いリボンで縛っている。
・口調:うふふ
・好きな食べ物:チーズ
・種族:エルフとノームの混血。
・出身国:Ⅸ(アイヴェ)の国
◆ベレンセ=ハウジンハ(※Berendse=Huizinga オランダ語 男性名)
※「ショコラトル戦記-Black&Bitter-」のキーパーソン、「アメリア=ハウジンハ」の実兄。
「……アメリア。出来損ないの兄だけれど、少しでも君の誇りになれたかい?」
「都立・ケハー大図書館」の司書官である「アメリア=ハウジンハ」の兄。魔法の精油「エルダーニュ・オイル」の開発者であり、また臨床心理士でもある。メタヘルの症状について長年研究しているが、尻尾が掴めない。精神分析学の研究が怪しく思われているのか、周囲からは変わり者の性格からか鼻つまみ者にされ、エルダーニュの丘に隠れて住んでいた所、エルノ少年とニナがそこへ押しかけ、奇妙な同棲をすることになった。因みに部屋が片づけられない。
「心情心理・研究外典」に描かれた「フロイト心理学」「アドラー心理学」等を頼りに、独学で心理学を学び「メタヘル」を研究している。今一歩、患者の心に寄り添えず、苦しい思いをしているようだ。
・一人称:「僕」
・性格:情熱的
・服装:襟付きの深緑の色をした外套。群青色のスカーフ。中に黒いレザーの服を着ている。革のブーツを履いている。
・容姿:丸い鼻掛けの眼鏡、ブルーの切れ目をしている。
・髪型:ダーク系の銀髪
・口調:また失敗してしまったよ。
・好きな食べ物:
・種族:エルフ
・出身国:Ⅸ(アイヴェ)の国
●アロマテラピーとは
植物の香り(精油)を使って、心身の不調を癒し、健康維持に役立てる療法。「芳香療法」とも言われ、日本ならではのユズ湯やしょうぶ湯もアロマテラピーの一種である。
医療法としては高い効果を持ち、第二次世界大戦中のフランスの兵士の治療に精油が使われたこともあるそうだ。
●心理学とは
科学的に心の仕組みを解き明かす学問。この物語では「フロイト心理学」を中心に扱っている。精神分析学者「ジークムント=フロイト」が研究した精神分析学で夢診断などが有名である。
◆ユーリ = アンゾルゲ(Juri = Ansorge ※ドイツ語 男性名)
心理学の権威であり、Ⅱ(バンジ)の国の学者。周囲の人々には受け入れられなかったが、一目置かれる存在だったようだ。今回、話に出て来る「心情心理・研究外典」は、フロイト心理学や自律神経、睡眠やリラクゼーション効果などをしたためた、唯一の書物である。この書物が世界に入ってきたのは、「戦乙女カジワラが聖戦を終えた後」である。
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