第3話 奴隷をかった

あれから、馬車を奪って王都の近くまで来たのち馬を放してやった。

「ここから少し進めば王都か…、そのうち王が死んだって伝達が国中に伝わるだろうな」

『気にしてるのかい?』

「全然、何なら人類系を滅ぼすまである」

『あははは、怖いな』

「それほどでもないよ」

『そうだ、君の名前を知らないんだけど』

確かに、名乗ってなかったな。

「俺の名前は、レイ=スイア」

『よろしくレイ』

「よろしく」


こんなことを話しているうちに王都についた。

門番がいたが銀貨2枚で通れるので支払って通してもらった。


「なかなか、にぎやかだな…」

『そうでも、ないよ…』

「そうかな?結構にぎやかに見えるんだけど…」

『そっか、まだ死にそうな人の雰囲気ってわからないんだ…。この王都の隅のほうにあるんだよ死にそうな人たちの雰囲気がそれも大勢』

「そっか…、やっぱりあの王は駄目だったんだな」


軽い装備品を見るために商業地区へ向かった。


「なんだここ…」

商業地区というだけあって様々な店があった。

奴隷販売も行われていた…


『あんまり怒りに任せて殺しちゃだめだよ』

「ああ、あんまりにひどくてね」


ろくな食事を与えられていないのかやせ細っている。

あの子…


「おっさん、あの子ください」

「ああ、早く貰ってってくれ」

俺は周りよりも明らかに状態が悪い子を買った。

青い眼に汚れてしまった銀髪ロング


「君、会話できる?」

その子と同じ視線になってできるだけ優しく聞いた。

その子は首を横に軽く振った。

「そっか、じゃあとりあえず宿に行こう」


宿は、そこそこの広さがある部屋を借りた。

「よし、そこに寝てくれ…」

その子は、おとなしくベットの上に寝てくれた。


「ハーデス?左手なんでもできるって言ったよね?」

『僕にできることならね』

「じゃあ、回復させることってできる?」

『舐めないでくれよ?僕は冥界担当だよ?』

「そっかじゃあ頼むぜ」

『まかせろ。と言いたいところだけど、この子普通の子じゃないみたい。』

「というと?」

『この子、吸汗鬼だ。だから僕の力を使うと死んじゃう…』

「駄目じゃん!!。どうするよ…」

『あんしんしてレイの中にも魔力が回ってるからそれなら魔力が多すぎて死ぬってことはない、はず…』

「さいごぉー、はずって、自信がなくなってるじゃん」

まあやるしかないので俺は【メガ・ヒール】を使った。


「あ、ああ。しゃべれる、体を動かせる…」

その子は大泣きしてしまった。

「大丈夫かい?」

そっと、彼女の頭をなでてあげる。


「ありがとう、お兄ちゃん」

うん。これ同室失敗したわ、焦っててYESマンになってた

もしかして同室にしたの駄目だったかな?

「ごめんね、一緒の部屋で寝ることになっちゃって」

「ううん。お兄ちゃんは命の恩人、私の体をあげてもいいくらい」

最近の子ってどうなってるんだよ、あっ、この子は吸汗鬼だった。

「吸汗鬼って、汗以外も食べれる?」

「うん。でも定期的に摂取しないと死んじゃうの」

「そっか」

死なない程度に汗を与えられてたのかな?こういったことは聞かないほうがいいな。

「じゃあよろしく。君の名前は?」

「お兄ちゃんが決めて?」

「そうだな…、ライ=スイアってどうかな?」

彼女は、微笑んで抱き着いてきた。


「ライ、とりあえずお風呂に入ろう」

「うん、一緒に入ろうね」

「えっ…、それは流石に…」

「駄目なの?」

泣きそうな眼で訴えられるときつい

「わかったよ、だから泣かないで」

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